水沢瑶子

  • GRADUATION – 水沢瑶子

    プラタナスの落葉が秋風に舞う並木径あの日ふざけながらあなたと歩いてた 夢だけを話してたちっぽけなあのカフェテラス目を閉じれば微笑むあなたがそこに居るわ 足早に過ぎる耳に響くメロディAi ya ya…懐かしい歌が綴る景色だけがAi ya ya… はじめてルージュをつけて口唇を隠して 会った“綺麗だよ”と告げるあなたに揺らめいた チャペルの鐘が聴こえ空が紅く染まる頃は同じ夕映えを見ているわ あなたもき…

  • ワインカラーのせつなさ – 水沢瑶子

    上手な嘘をついて どうか今は泣きたくなるくらい 壊れかけの恋 はぐれそうな瞳はあなたを見ているけどわざとそらす横顔があわててる 街はワイン色 移り気な風が吹き並べた肩も 離れてくだけ 背中越しに疾る切なさあなたに…あなたに…追いつけない 気楽に落ちた恋じゃなかったから悲しみ刺さるほど 痛み出した胸 約束なしにくれた細い指輪を抜けば不意に涙 とめどなく あふれてくる 夢もワイン色 さわがしい人波にあ…

  • 最愁夜 – 水沢瑶子

    気付いてた 心の変化に抱き寄せる腕が弱いジェラシーのひと破片(かけら)もない嘘つきな目をしても 名前のない他人の顔で振り向く瞬間(とき)がこわくて 掴んだシャツの胸にさよならと掠(かす)れる声をあてた返事(こたえ)のない静けさモノクロに変えてく最愁夜 戻りたい 昨日のすべてに始まりの夜の舗道ジョークさえ本当になった散らばった星の下 最後になる予感のままで戸惑う気持ち 隠して 心と裏腹でもさよならと…

  • 恋の足音 – 水沢瑶子

    夢にまであふれてあなただけみだれて恋に揺れる心止められないまま ひとつの夜をあなたは忘れてこの胸の果て ほどけたぬくもりうつむくよりも 打ち明けながら迷った瞳あずけて 思いを遂(と)げたい あなたに逢える胸さわぎ抱くだけでもう一度 綺麗になれそうだから 夢でしか逢えないあなたしか見えない恋の足音さえ消されそうなまま 優しい声が今は懐しい一秒ごとに覚えたしあわせ逢えない為(せい)で失うのなら一番好き…

  • フォエバー・フレンド – 水沢瑶子

    あの人を奪ったのはあなたのせいと泣き出し突然 受話器を切った言い訳を拒むように 彼女(あのこ)の言葉 悲しいけど想い出はなぜ こんなに優しい明日からは 違う道 選んだのに いつも一緒に歩いてたね二人が出逢った日から同じ人に憧れたのもきっとはじめてじゃなかったはず 窓際に掛けた写真恋にも照れてた頃ねふざけてる隙(すき)に撮られて怒ったあの日が今も 彼女(あのこ)の声が 震えたのは私の弱さ 気付いてい…

  • 最後の笑顔 – 水沢瑶子

    眠った振りして 頬づえついてる隣りで あなたは誘った映画は悲しい言い訳増やすばかりだわ 気まずい二人を追い込むように今エンドマークが流れ始めてゆくけど もう一度 伝えてこのラストシーンのように淋しさを越えてゆける 勇気を もう一度 見つめて肩を寄せ合い 出てゆく恋人達に負けない 最後の笑顔で ざわめき始めた客席今夜の二人は動けず涙のすき間にあなたの溜息深く響くだけ “手遅れなんだ”と呟く横顔に遠い…

  • タンバリン – 水沢瑶子

    その気になれないあなたの手を無理やり引っ張って陽気な街角へと 感じるままに呼吸したくて時々 あなたをほのかに乱すけど あきれた顔で 睨みつけてるそんな仕種も眩しくて タンバリン…素直な鼓動だけ 鳴らしてる恋の胸は未来へつなぐ風の中で見守って このままで 目覚めたときめきがその胸にボタンがわりの夢をかけ始めているわ 身勝手過ぎたら叱っていいガラス細工の玩具(おもちゃ)に触れるように あなたが思う 全…

  • 永遠を追いかけて – 水沢瑶子

    誰かを愛するため生まれてきたの 皆んなときめきがあの空に輝くまで 流した涙さえも希望に変えてくのよ永遠を追いかけながら あふれる想いは星座のきらめき心を閉じ込めないでねキラキラとこぼれ出す思い出夜明けに運びたくて 本当の夢見るため走ってゆくの 誰も駆け足で 悲しみを追い越すまで 明日に願い込めて後悔 恐れないで微笑みを抱きしめながら 囁く言葉で何かが始まる優しさ ポケットの中にどこまでも 終わらな…

  • あの凪ぎ風にさよなら – 水沢瑶子

    防波堤にもたれているあなたを見てるとさよならが嘘みたいね逆光線 集めながら幼な馴染みの少年の顔今でも焼きつけて 凪ぎ風の町から今夢を描き 旅立つの一言も好きと言えず見つめて来た 私を越えて 海鳥が舞う青空 あなたは見上げて“ごめんよ”と振り返った瞳の中 少し 濡らし差し出した手を握りしめてく拳を忘れない 輝いた素顔のままあなたらしく 生きてみてこの場所で この町から見守ってる 私のために 凪ぎ風の…

  • あなたがいるから – 水沢瑶子

    時々 あなたの瞳は風のように 遠くをさまようけどこの愛 置き去りにしたまま急がないで 明日へと 心と心 刻みながら 生きたい二人の時間 寄り添うようにいつかあなたの安息(やすらぎ)になれる日まであきらめないで 振り向いてみて あなたがいるから あたたかい震えそうな 黄昏も 知らずに私を変えてく愛し方で 幾つもの夜を越えあなたはがむしゃらに生きてく止まる事も 出来ないで 心と心 呼び戻して 抱きしめ…

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