森サカエ

  • 落花の海 – 森サカエ

    身を投げる ふたつの花よ玄界灘の 黒い海よこの世では 結ばれぬ散り急ぐ ああ…運命ならナックヮヌン ウルジ アヌンダ落ちる花 落ちる花は泣かない 荒波(あらなみ)に 浮かんだ花よ玄界灘の 白い月よ辿り着く 岸辺(きし)もない流れゆく ああ…運命ならナックヮヌン ウルジ アヌンダ落ちる花 落ちる花は泣かない 幾千里(いくせんり) 漂(ただよ)う花よ玄界灘の 海の果てよ黄泉(よみ)の国 信じあい死ぬだ…

  • 星降る夜のメロディ – 森サカエ

    あなたにやさしく 肩を抱かれたら都会(まち)の夜景は 銀河の海になる恋につづきが あるのならつれて行ってよ エデンの島へ……抱きしめてくちづけて 想い出たどりながら星降る夜のメロディ もういちど踊って 誰にも言えない 若い情事(ひめごと)は窓辺(まど)に咲いてた ミモザが知っている別ればなしを 聞いた日もこんな綺麗な 星空だった……泣きぬれて酔いしれて あなたを待っていたの星降る夜のメロディ もう…

  • 愛が欲しい – 森サカエ

    頬杖ついて 窓に降る雨を見ながら 女がひとり仕事収めの 酒を飲むああ こんなとき 心を酔わす愛が欲しい 愛が ほんの少しふり向くだけの 愛でいいから 空似の人も 闇に消えテールランプが 鬼火のようにひとりぽっちを 嘲ってるああ こんなとき 明りをくれる愛が欲しい 愛が 嘘でいいからときめくだけの 愛でいいから 指輪の跡も 消えはてた黒いコートの 女がひとり寒い夜更けの 酒を飲むああ こんなとき 暖…

  • 北窓 – 森サカエ

    枯葉舞う 北窓でひとり 想い出す夢しかない そんな頃のふたりの あの部屋を 毎晩飲み明かしたね時には喧嘩もしたね愛されすぎて 愛のもろさを忘れてた… LA MON AMOUR 生命かけて幸せの時が 帰るならLA MON AMOUR あなただけを恋したい もういちど 人は皆な 旅人とあなた言ってたね街の灯り かぞえながらしみじみ そう思う あれから淋しさだけで誰かに抱かれたけれど心に深い傷を 残した…

  • 空 – 森サカエ

    ああ 人生は 宛(あて)どない男さがし 女さがし欲しいものを さがし当てて手にとって よくみればみんな 空(むな)しい 紛(まが)いもの野辺に咲く 一輪の野の花に 頬よせて色即是空 空即是色ひとり 空を見る ああ 人生は 勝ちのないひとり相撲 ひとり芝居欲しいものを さがし当てた束の間の 喜びもさめて 空(むな)しい 空(から)さわぎ形ある ものはみな朽ちはてて 消えてゆく色即是空 空即是色ひとり…

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