おどま盆限(ぼんぎ)り盆限り 盆から先ァおらんど
盆が早よ来りゃ 早よ戻る
あの山あの川 故郷の空が
濡れた瞼に また揺れる
せめて一ト枝(えだ) つんつん椿
子守哀しや 髪かざり
夕焼け小焼けに 泣く子を背負(しょ)った
幼馴染みの うしろ影
谷に流した 笹舟小舟
恋ははかなく 消えた夢
かえらぬ想いを グラスに注いで
はるか偲ぼよ ふるさとを
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花はアカシヤ 俺の恋ひと春咲いて 散りはてたおまえを偲び ゆく街にあゝゆく街にいまは冷え冷え 雨が降る俺の短い 人生になごりを残して 行った奴口紅うすい 横顔の
遠き別れに 耐えかねてこの高殿に 登るかな悲しむなかれ 我が友よ旅の衣を ととのえよ別れと言えば 昔よりこの人の世の 常なるを流るる水を 眺むれば夢はずかしき
こんな男でよかったら俺と来るかい 横浜へ夜におぼれてしまいそな弱いお前に ひかされたこんな男でこんな男でよかったら俺と来るかい 横浜へこんな男でよかったら早くは
ついて来るかい 何も聞かないでついて来るかい 過去のある僕に君を愛していればこそ生まれ変われた僕なのさついて来るかい 涙をわけあいついて来るかい 僕を信じてつい
好きな啄木 朔太郎ボストン・バックの隅にいるどこで縒れたか ドヤ暮らし夢は夜ひらく帰る昔が あるのなら飲んで血なんか 吐きやしない父なし母なし ろくでなし明日が
旅する男の 飲む酒はオンザロックが いいだろう話し相手も ないからにとけた氷の 音をきく旅する男の きく唄は古い演歌が いいだろう爪にともした 人情を節のあいま
「かえるが鳴くから帰るなら、帰る家のない子にかえるは何て泣くんだろ?やはりカエローカエローと鳴いてらあ。帰る家のある子のために鳴いて帰れなくなっちまったかえるも
まわれ まわれ 風車眠れる街に 影ひとつそよとも動かぬ カゲロウが暗い想いに のめるとき夏の迷子を あやしておくれまわれ まわれ 風車ぬらりとなでる 風ひとつ夏
ろくでなしなら なおのこと親は大事に なさりませ死んでお線香 あげるより生きている間に 孝行なされ親は大事に なさりませろくでなしなら なおのこと義理は大事に
うまれた時が 悪いのかそれとも俺が 悪いのか何もしないで 生きてゆくならそれはたやすい ことだけどこの世に生んだ お母さんあなたの愛に つつまれて何も知らずに
古びた町の 古びた宿に心ひかれて クツをぬいだよお前に生きて お前に泣いてそして別れた 旅のゆきずりに雨に打たれてる あじさいの花があざやかすぎて 日暮れが淋し
地図のない旅が 人生ならばひとは誰でも 孤独な旅びととまらない汽車に ひとりとび乗り嵐のなかを さまよい走る幸福とすれちがいかなしみとめぐり逢い愛という名の 夜
泣いてくらすなよ 酒もほどほどにやせたりして体を 悪くするじゃないせめて別れの握手に 心こめながらお前にささやく胸のうちをじっときいてくれすねて泣くじゃない惚れ
あなたがその気ならしかたがないわねとおまえはうつむいて静かに背をむけた季節が変わって咲く花も変わりバラのつぼみがほころびる頃さそうさ おれのせいでいいさほんとは
この手に抱けば 折れそうなほそい体の やつだった指もふれずに 別れて来たと言っても世間は 信じないあゝほたる草 ほたる草旅路のはての あぜ道でおまえの面影 見る
「お前は俺のすべてだったよ、苦労ばっかりで許しておくれ、俺はひとりで旅に出る、お前の面影忘れるために」指輪のひとつも やれない俺に二年もつくして くれた奴別れの