柴田淳
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〇〇ちゃん – 柴田淳
握りつぶした 継ぎ接ぎのお腹と捻り千切った 顔のついた首が 部屋の隅から 私を見ている伝えて来ないで 愛され顔のまま 壊れているのに 愛されないのに両手広げ待ち続ける 可愛い人形 私と似てると 言われたくなくてめちゃくちゃにしてくれるからあげたの あの子に 誰かのことが 苛ついた時こそ鏡になって 教えてくれてるの 見たくないのは 聞きたくないのは認めたくない 本当の自分だから 逃げ続けるなら それ…
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誰もいない駅 – 柴田淳
揺れる電車で目を瞑(つむ)れば ほら 君がいた街はやる胸押さえながら ホームに降りた どこかで君の頬を撫でてきた 柔らかなそよ風がどうかしてる熱った耳元に そっと触れた あの日見上げた空と ふたりで歩いた道なぞるように 確かめてたアルバム捲るように 薄れていく記憶が 私を呼んでいたの忘れたくない 大事なものこっそり 拾いに来た君がくれたもの それがきっと幸せ過ぎたから 愛しいだけ君もそうならいいと…
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綺麗なままで – 柴田淳
いつかその日が来るまで逃げ惑う私を許してあなたを忘れる為にはそれしかなかったの 密かに香る記憶が立ち昇る湯気に消えてゆく珈琲に映る私は ほろ苦く笑って今日も偽るだけ はじめてあなたではない他の誰かと秘密を作ったの 愛してる 愛してたの苦しくて 歩き出したくてあの日あなたが私を置き去りにした日から私さえ 知らぬ私変えたのは あなた あの時のいつかその瞳で私を終わらせて 傷つけるつもりならば無かったと…
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知恵の輪 – 柴田淳
言の葉一つ 私を染めてゆく時に燃え立つ 紅い炎のよう 形のない柔らかな 心の奥底に染み込むように 剥がれない何かがある 誰かが囁いてくる決して許しはしないと誰かが今も見ているこんな私を 知恵の輪一つ 解けた喜びは魔法使いになれそうな気がした それはまるで果てしない 答え探しの日々蝕むように 解けないあなたがいる 誰かが微笑みかける翳りのあるこの笑みに誰かが今も見ているそんな私を 誰かが囁いてくるあ…
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月のあさひへ – 柴田淳
目覚めてから眠り朝日 水に沈みゆく願い続けた もうひとつの時(とき) 探しに 泳ぎ続けて ひとり海の底で眠りゆくあなたの名前 抱きしめるの月 寝顔に 彷徨うのふたり 手を取り 水面(みなも)に月が届けた「朝」探し泳ぐの ここではない どこかの国照らす光時ゆき 暗闇に消える明日さえ包んでく 「あさひ」 だからあなただけの名前 届けに行くわ 月は朝日を浴びて「おやすみ」と眠れるから 人気の新着歌詞 理…
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短くて長い詩 – 柴田淳
それは素晴らしいそれは素敵だった目を閉じればほら微笑みが溢れて 悲しみの頃も幸せの朝もそれら全てが私を連れてきた あれはいつの日か愛を見失ってこの世界にただ一人取り残され 暮れてく夕日に見知らぬ誰かに気付かれぬ私はただ風になった 記憶を辿ればなぜか溢れてくる涙がほろりとありがとうと言うの 辛い想いほど愛おしき日々と私らしいって微笑んで仕舞うわ それは短くて長い私の詩 人気の新着歌詞 理由 R…
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星の朝露 – 柴田淳
少しまどろんだ 瞳擦ってペダル踏み込んで 今日がまた始まる 溶けかけた月が涼し気に風を切る私を見ていた剥がれ落ちた 夜の星が朝露に変わる この世の全てを 今ここから描いてく好きな風景も 出会いもはじめから私の世界は 私だけのものだから楽しい出来事も 私の思うまま 悲しみに暮れた 辛い一日囚われないように どこかに出かけよう 月を探して歩けばいい彷徨う散歩でもいいから大丈夫だと 言われたくて誰かに甘…
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本当のこと – 柴田淳
闇の中 一人彷徨うならその胸を光らせて 誰の目も 誰彼の笑いもきみを輝かせるよ 抗わず 口を閉じ教えずに ただ見てて 手放して 欲しかった全てを既にそこにあるから 羽ばたいた その羽根の波だけ新しい風が吹く 踏み出した その一歩先には違う道が待ってる 眠るまで 沈むまで夢の果てに着くまで 目を閉じて 見えてくるものこそきみの大切なもの 知らぬ間に 出来た傷はいつか誰かを助けたもの 幸せも 不幸せも…
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透明な私 – 柴田淳
隙のないところがまた今夜も胸を締め付けてくるの誰にも知られない 女は夢見るあなたとのテラス席 銀色の輝きなら二人揃って捨てた絆ならまるで扉が開いた鳥籠なぜ今日も そこに帰るの? 隠し切れないあなたを求めてる想いを押さえ込んで 飲み込んで涼しげに 我慢してる 何も言わない私には気付かないフリして私よりも 誰よりもあなたこそ 悪い人 愛しても 愛しても …愛してる 「時間を無駄にするだけ」何度目の声か…
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喫茶店にて – 柴田淳
知らない間に 眠っていたいにしえの歌 レコードの針が奏でる店 手を伸ばせば 届いた恋振り向けばほら あなたはただ前だけ向いてた あぁ 風のようにあぁ 雲のようにあなたの傍で 流れる歌口ずさんでた あなたはもう 誰かのもの甘えたくても この手を差し伸べてはいけない あぁ 雨のようにあぁ 雪のようにあなたの傍で 囁くような恋をしている あぁ この歌があぁ 終わるまではあなたが私だけのものでいてくれたな…