木村友衛

恋人生 – 木村友衛

泣いてひとりで 覚えたお酒
今日はわたしを なぐさめる
あなたを失した 人生なんか
涙で死ぬ日を 待つだけよ
愛はこの手に なぜ遠い

俺の命は お前にやると
言った言葉は みんな嘘
情けに溺れて 泣かされながら
帰らぬあなたの 思い出が
濡れたまつげに なぜ絡む

飲んで過去を 忘れるお酒
酔って明日を 待つわたし
あなたを信じた 女の夢が
冷たいグラスの 底で泣く
夜よわたしに なぜ永い

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男の手締め – 木村友衛

出世するのも 人生ならば夢で終るも 人生さ見栄を張らずに 人様は意気で呼び合う 仲間になろう誠ひと筋 男の手締め真面目くさった 顔だけ見ては人の値打ちは わから

冠雪 – 木村友衛

冠雪輝る 老松の長寿ことほぐ 笛の音にいざ舞わんかな 衣小袖浮かれ太鼓に 千鳥足高らに響く 想婦恋酔えや踊れや 酔えや踊れや 祝い酒年輪を重ねし 安堵の酒盃に優

浪花節だよ人生は – 木村友衛

飲めと言われて 素直に飲んだ肩を抱かれて その気になった馬鹿な出逢いが 利口に化けてよせばいいのに 一目惚れ浪花節だよ 女の女の人生は嘘は誰かが 教えてくれる恋

馬鹿は死ななきゃなおらない ~昭和石松伝~ – 木村友衛

金があるときゃ ちゃらちゃらしても金がなくなりゃ 手のひら返す恋も浮世も そんなもの判っちゃいても惚れてふられて また惚れて痛い思いの くりかえし馬鹿は死ななき

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