早浪美加

  • 日だまり – 早浪美加

    迷いこんだの あなたの胸にはぐれ雀と 笑った おまえ背伸びをしないで いたわりあってささやかな 日だまりをこれからは これからは生きて行こうよ なぁ おまえ 宿る命を 打ち明けながら肩にもたれて はにかむ おまえ雪解け間近の 遅咲きつぼみあたたかい 日だまりを咲かせよう 咲かせよう身体だいじに なぁ おまえ さがし続けた あなたの傘をやっと逢えたと 甘える おまえしあわせ編み込む 七色毛糸おだやか…

  • 散り紅葉 – 早浪美加

    涙の川を 赤く染めながらひらり ひらりと 散り紅葉離れ離れに 流れてゆくのですたとえどんなに 愛しても結ぶ瀬も無い 恋の帯夢の続きは ないのですないのです… 秋風吹いて 月の影寒くはらり はらりと 散り紅葉燃えてみたって いつかは散るのです帰したくない 人だけど迷い心を 断ち切って今宵限りの ひざまくらひざまくら… 涙を溶かし 色を増しながらゆらり ゆらりと 散り紅葉どこの岸へと 流れてゆくのでし…

  • 恋の片山津 – 早浪美加

    宿の浴衣に 着替えて巡る赤い提灯 屋形船花火まつりの柴山潟(しばやまがた)におんなの命を 咲かせて燃える逢えてうれしい 旅路の宿に愛が芽生える 片山津 葦(あし)の葉(は)かげで よりそい眠るつがい水鳥 浮御堂(うきみどう)差しつ差されつ ちぎりのお酒おんなの幸せ はじめて知った一生棲(す)みたい あなたの胸に通うなさけの 片山津 素肌(はだ)に湯の香を まとわせながら肩をあずけて 見る湖面(みな…

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