工藤静香

  • 笑わせるじゃないか – 工藤静香

    笑わせるじゃないか あたしときたらあの人がそれとなく うるさがっているのに笑わせるじゃないか あたしときたら泣きついて じゃれついて ままごと気分 「誰か教えてやれよ」 と声がする気がついているわ暗闇硝子に 映ってるものみんな わかってるわあの人が好きな 女も 笑わせるじゃないか あたしときたら泣きついてじゃれついて ままごと気分 笑わせるじゃないか あの人とあたし相性が合うなんて 占いを切り抜い…

  • 悪女 – 工藤静香

    マリコの部屋へ 電話をかけて男と遊んでる芝居 続けてきたけれどあのこもわりと 忙しいようでそうそうつきあわせても いられない 土曜でなけりゃ 映画も早いホテルのロビーも いつまで居られるわけもない帰れるあての あなたの部屋も受話器をはずしたままね 話し中 悪女になるなら 月夜はおよしよ素直になりすぎる隠しておいた言葉が ほろりこぼれてしまう 「行かないで」悪女になるなら裸足で夜明けの 電車で泣いて…

  • 荒野より – 工藤静香

    望みは何かと訊かれたら 君がこの星に居てくれることだ力は何かと訊かれたら 君を想えば立ち直れることだ 僕は走っているだろう 君と走っているだろうあいだにどんな距離があっても僕は笑っているだろう 君と笑っているだろうあいだにどんな時が流れても 荒野より君に告ぐ 僕の為に立ち停まるな荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない 朝陽の昇らぬ日は来ても 君の声を疑う日はないだろう誓いは嵐にちぎれても 君の声を忘れ…

  • 横恋慕 – 工藤静香

    わるいけど そこで眠ってるひとを起こしてほしいの 急いでるの話があるの 夜更けでごめんね 泣いててごめんねみじかい話よ すぐにすむわさよなら あなた ねてるふりで 話は聞こえてるはずよためしに彼女耳から受話器を 遠ざけてみてよ夜明けの前のバスで あなたの住む町へ着くわと告げればおどろく あなたの背中 見える うそです ごめんね じゃまして ごめんねこれっきりでよすわ 一度いうわ好きです あなた 明…

  • ひとり上手 – 工藤静香

    私の帰る家はあなたの声のする 街角冬の雨に 打たれてあなたの足音を さがすのよ あなたの 帰る家は私を忘れたい 街角肩を抱いているのは私と似ていない長い髪 心が街角で 泣いているひとりは キライだと すねるひとり上手と 呼ばないで心だけ 連れてゆかないで私を置いて ゆかないでひとりが好きな わけじゃないのよ 雨のように すなおにあの人と私は 流れて雨のように 愛してサヨナラの海へ 流れついた 手紙…

  • ひとり – 工藤静香

    もう うらみごとなら 言うのはやめましょうあの日 出会った 思い出までもまちがいに 思えてしまうから ねぇ 出会いの言葉を 忘れないでいてねだれかに ほめてもらったことなどあれきりのことだもの 時計の針なら戻る枯れた花でさえも 季節がめぐれば戻るでも 私たちの愛はGood-by Good-by 明日からひとりどんな淋しい時でも 頼れないのねGood-by Good-by 慣れてるわひとり心配なんか…

  • 海燕 – 工藤静香

    崖っぷちの運命から時を蹴って逆風に向かって翔び立つ殴りかかって来る海のつぶてを胸に受けて翔び立つそんなにまでして どうしてそこにそんなにまでして 逃げずにいるの暖かくて煌びやかなワナを見抜いたら行ける先は 冷たさの向こうずぶ濡れで とび込む岩のねぐら私たちは そんなふうにしか逢えなかった きりきりと凍りつくガラスから泣かぬ術を学んで打ち寄せる敵意の泡から息をぬすむ旅立ち強くなれなかった 臆病だもの…

  • アイスコーヒー – 工藤静香

    アイスコーヒーに溶けてくミルクみたいにゆらゆらゆら あなたに溶けて行きたい 愛すタイマーがリセットされないようにジリジリジリ 程よく焦げたい Don’t stop 今 このまま打ち明けてねえ あなたの中 気持ちとやらを どこまで本気?Nono このまま漂うの? 下弦の月から上弦の月まで 消えながら 照らすもう焦らさないで 蝶の様に移ろう風に誘われふわふわふわ あなたの腕に留まりたい セ…

  • 第3惑星 – 工藤静香

    空に煌めく 満天の星に あなたは今 何を願うの?輝く星の命は燃え尽き また新しい星が生まれる 心が音を立てて壊れそうでもあなたが居てくれたから 第3惑星 綺麗なこの星に生まれてきた事これから始まるストーリー 輝くときめきを語りたい同じ時を超えあなたを愛せる事が私を満たしてゆく永遠 指を握った小さな手の平 瞬く間に時は流れた少し落ち込み俯くあなたへ 超山盛りの元気よ届け 果てしない銀河を漂いながら今…

  • Sea glass – 工藤静香

    人は迷い 揺られながら 波のように激しくも 寄せては返しながら尖る心を 削るように 進むのね 時を超え静寂な場所に辿り着くまで 夕焼けが海と繋がってく 潮が香る帰り道気が付けば街の灯の中 居眠りしてごめんね シャイな人だから 愛してるとか 言ってくれないだけどね本当は 言って欲しいものよ 強く抱かれながら満月が青く素肌を照らしてゆく 人は迷い もがき進む 波のように繰り返し 寄せては返しながら夏の…

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