工藤慎太郎

エデン – 工藤慎太郎

春は君と二人で 夢を見ていた
雪解けに咲く花が とてもきれいで
夏は雨に打たれて 森へ急いだ
震える肩を抱いて 口づけをした

緑の草原に 広がる青い空
君の瞳の中 映る

愛 声を聞かせて
愛 風のささやき
愛 夜が朝に変わるまでの 幻

秋は君と二人で 寄り添い歩いた
木枯らしの吹く道で 枯葉集めて
冬は影を並べて 星を数えた
凍える手をつないで そっと抱き寄せた

銀色の世界を 照らす琥珀の月
今も瞳の中 映る

愛 声を聞かせて
愛 星の輝き
愛 夜が朝に変わるまでの 幻

愛 声を聞かせて
愛 風のささやき
愛 夜が朝に変わるまでの…
愛 声を聞かせて
愛 星の輝き
愛 夜が朝に変わるまでの 幻

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終章(エピローグ) – 工藤慎太郎

最後の言葉を さがしていたのはあなた私は震える心押えて 思い出話くり返すいつもと同じね 透きとおるあなたの声はからっぽの私の胸の中に 溶けこんでゆきますありきた

空白の月 – 工藤慎太郎

ひざを抱えたままの 誰もいない部屋バスタブに浮かべられた 月が泣いてるカーテンの手招きに夜を急いでは曇りガラスなぞるようにピアノが響く何もしたくない 何も見たく

ふたりで – 工藤慎太郎

森の木陰で眠ろう流れる雲を見ながら優しく風に揺れてる花のよう二人で食事しようおいしいものを食べよう君の大好きな歌を聴きながら抱きしめても 抱きしめても一つになれ

ウソツキ – 工藤慎太郎

最後の言葉はゆずってあげるよ悲しい顔してみせればいいんだろ帰り道電車に揺られてボンヤリと空を見上げてたまぎらしくて吐くため息は窓を曇らせて消えた君の想い出は 明

Film – 工藤慎太郎

僕はベッドの中でうずくまってる眠れなくなったのはあの日からとりあえずため息をついてみるけど薄明かりさす部屋に消えるだけいつだっていつだって胸の奥で何回も何回も巡

遠い場所の君へ – 工藤慎太郎

君から出された最後の手紙何度も捨てようと思ったけど僕はそのたび拾い上げて君のこと思い出すまぶたの裏に住みついたままの笑顔や横顔出て行かないもしもあの子が側にいた

Squall – 工藤慎太郎

夜明けの道に一人 吐く息はまだ白く後ろを振り返らないように ペースを上げ走った吹き抜ける風 ざわめく街路樹見上げた空から雫突然の雨に戸惑い涙溢れる思い出が止まら

母の子守唄 – 工藤慎太郎

今 聞こえるのはあの子守唄今 聞こえるのはあの優しい歌耳を澄ませば聞こえてくる母の愛した あの唄がああ 口ずさむよあの子守唄瞳閉じれば浮かんでくる母と歩いたあの

今日もどこかで雨が降る – 工藤慎太郎

今日もどこかで雨が降るナイフのような雨が降る祈る言葉も雨に消されて赤く染まる傘が揺れている誰かが幸せを願う程誰かの悲しみが増えて行く画面の向こう側 少女が泣いて

風船の歌 – 工藤慎太郎

風にふわり舞い上がる丸い風船が一つみんな指差し空を眺めたビルの谷間くぐり抜けまた一つ山を越えてやがて青い海の向こうまで遠い国で一人泣いてる男の子涙忘れ 風船を見

涙の舟 – 工藤慎太郎

人の心の中に 川が流れていて悲しみを海へ運ぶため 涙の舟を出すゆらりゆらり揺られながら巡り巡る 旅をする胸の痛みを 時の運命を人の心の中に 空が続いていて悲しみ

君に幸あれ – 工藤慎太郎

君に幸あれ 悲しみも大切な宝物君に幸あれ そして心から人を愛せるように楽しかったあの日々を僕らが思い出すようにいつか今日という日々も思い出す日が来るでしょう青い

帰っておいで – 工藤慎太郎

君が道に迷う日は 明かりを一つ灯しておくよ君が風に震える日は 部屋を暖め待っているよ一つや二つ過ちなんて 誰もがみんなあるのだから真っすぐここへ帰っておいで真っ

50の空 – 工藤慎太郎

遠い街まで歩いてみたいけど 何もできずに見上げた19の空恋に破れて壁にもたれ 「夢に生きよう」と一人誓った夜風に吹かれて歩いてみたいけど 何もできずに見上げた1

同じ朝 – 工藤慎太郎

あと何度同じ朝 あと何度同じ夜あと何度同じ毎日を あなたと迎えられるんだろう並んだ家族写真も 今では懐かしいあの子も出会った頃のあなたによく似てきたわもう少しだ

話をきくよ – 工藤慎太郎

おつかれさま 今日はちょっと大変だっただろ 話をきくよ寒かったね 今日はちょっとお風呂がわいてるよ 暖まっておいでほら泣いていないで 顔を上げてごらんよ話をして

手 – 工藤慎太郎

手には本当に人それぞれのしわや過去がある俺の親父の手を見つめると沢山しわがあるトンカチ握って 汗を流して 俺を育てたしわがある頬を叩いて 肩車して 俺を育てたし

各駅停車 – 工藤慎太郎

人生それは各駅停車急行列車や特急列車やましてや新幹線じゃないガタゴト揺れるレールの上を青い空浮かぶ雲を眺めて 遠い街へ走ってゆく向かいで弁当喰う人も 隣でいちゃ

帰り道 – 工藤慎太郎

とぼとぼと歩く帰り道二人鼻歌うたいながらスーパーの袋ぶら下げて突き出たごぼうと伸びる影ただいま おかえりおはよう おやすみあの角曲がればもうすぐ家とぼとぼと歩く

心はふるさと – 工藤慎太郎

ひまわりの花咲く頃 裸足ではしゃぐ川遊び那珂川を背に歩いた 夕日沈む帰りの道心の中はふるさと 変わらない景色がある静かに 耳をすませば こだまする夏の日もみじが

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