川野夏美

  • 灯ともし頃のセレナーデ – 川野夏美

    薄紫の たそがれは燃えて残った 恋心改札口に あの人が迎えてくれる 幻(ゆめ)をみる二人の部屋は なんにもなくて夢だけ食べて 暮らしてた胸にこぼれる ピアノの音は灯ともし頃の セレナーデ 夕陽のなかの 駅前広場(ロータリー)私置きざり 暮れて行く家路を急ぐ 人たちの背中を送り 立ち止まる西日の部屋は 合鍵ふたついまでも私 捨てられず胸を叩いて ピアノの音が灯ともし頃の セレナーデ いまならわかる …

  • 裏窓の猫 – 川野夏美

    抱きしめられて すべてを捧げ愛したことに 悔いなどないのいいのいいのよ 気づかわないできれいな最後 演じてみたいだけど心の 裏窓にあなたを待ってる 猫がいる夜中眠らず あなたを探すみつけて欲しくて ミャアと鳴く 冷たい季節 別れが間近(まぢか)素肌の奥で 感じていたの誰か泣かせる この恋だから壊れる明日(あす)に おびえていたわだけど心の 裏窓にあなたを信じた 猫がいる冬の陽だまり あなたを探す帰…

  • 渚のホテル – 川野夏美

    おひとりですかと 聞かないで名前なんかは なおのこと漁火 灯台 渚のホテル薄い水割り 涙割り傷つく心を 癒すためただそれだけの ひとり旅 余計な話は いいですね野暮で失礼 しましたね漁火 灯台 渚のホテル彫りの深さと 低い声別れた男(あなた)に どことなく似ているような 気がします 踊りませんかと 誘われてそっと右手を さし出した漁火 灯台 渚のホテルスローダンスに 身をまかす明日が見えそうな ス…

  • 紅い螢 – 川野夏美

    あなたがつけた 首筋の紅い螢が 目を覚ます飛んで行きたい その胸に飛んで行けない 私からあなた あなたに見えますか焦がれ泣いてる 紅い炎(ひ)が 寝返り打って 見る夢はいつもあなたの 腕の中奪い取りたい ひとなのに奪いきれない 私には闇の向こうも 闇ですか問えばあなたが 遠くなる 恋しさだけを つのらせて夢がどこかに 消えてゆく追って行きたい ひとすじに追って行けない ひとだけど細くたなびく 炎(…

  • 靴音 – 川野夏美

    もうすぐ そのドアの チャイムが鳴って優しい声が 聞こえてくるわ足早に近付く 靴音に愛を感じた あの日心変わりの 理由(わけ)なんて聞いても 仕方がないわ冷めてゆく あなたの心止められないから出て行くまで 何も 聞かないから何も 何も 何も言わないで… 今すぐ 追い掛けて 引き止めたならあなたの愛は 戻るのかしら足早に遠のく 靴音をずっと聞いてた 私二人育てた 文鳥が窓辺で 鳴いているわ消えてゆく…

  • 空席 – 川野夏美

    遠くへ行こう あなたが言った見知らぬ場所で やり直そうと出発ロビーで 落ち合おう航空券(チケット)二枚 渡されて嘘もずるさも もう何度はぐらかされて 許してきたわ今度が最後 そうよ賭けてみるあなたが決めた ふたり旅 あなたは来ない わかっていても何度見上げる 3番時計響いた最終 アナウンス航空券(チケット)二枚 握りしめ予想通りと 苦笑い背中を向けて 搭乗口(ゲート)をくぐる全部が全部 悪いひとじ…

  • でたとこ勝負さ人生は – 川野夏美

    なくて七癖 あるように人にはそれぞれ 味があるあれこれ能書き 云う前に一歩踏みだせ 男ならでたとこ勝負さ 人生は 酒とおんなが なかったら生きてるこの世は 闇になる好きなら裸で ぶつかって散ってゆくなら それもいいでたとこ勝負さ 人生は 他人(ひと)に頼るな 甘えるな自分で汗かけ 恥をかけ我慢という名の 夢の種いつか芽をだす 花が咲くでたとこ勝負さ 人生は 人気の新着歌詞 寒ぼたん –…

  • 想い千すじ – 川野夏美

    頬にこぼれる 洗い髪花冷えにまだ 濡れているひと櫛(くし)梳(す)いて ため息ひとつあなたをひとり 待つ夜更け朧月(おぼろづき) ほろほろ泣いている 風にああ あなた恋しい…流れ流れて 千すじの想いの糸が 河になる 心細さを あおるよに夜風が窓を 揺らしますあなたの重さ 身に受けながら絆を深く 結びたい夢うつつ ゆらゆらうたかたの 刻(とき)にああ ふたり身を寄せ…きっと今夜も 舟を出し追ってはな…

  • おんな渡り鳥 – 川野夏美

    風が吹くまま 花びら散ればジンと泣けます 三度笠生まれ故郷を 離れて五年待ってて欲しい あんたに悪いもうすぐ帰るよ 渡り鳥 つらいなみだを 斜めに隠す男まさりの 三度笠力ずくでは 折れない枝も情けの風に 吹かれりゃ折れる弱いものです 渡り鳥 赤い夕日の 峠を越えて戻りゃ寂しい 里灯りわざと強がり 言ってはみたが明日も背中 木枯らし寒い辛ろうござんす 渡り鳥 人気の新着歌詞 寒ぼたん –…

  • ふるさと行き – 川野夏美

    故郷(こきょう)の夕陽が 見たくって思わず上(のぼ)った 歩道橋ビルの谷間は 深すぎて背伸びをしたって 影ばかり帰りたい 帰れないふるさと行きの列車は 今日も夢ん中 欲しがるものほど 遠くなる何故なの教えて お母さん走る窓から 手を振ったあの日の笑顔も 忘れそう流されて 傷ついて淋しさ隠す化粧が 上手くなりました 駅前広場の ポスターに春待つ岬の さくら草摘んで来ようか この胸に涙も洗おか あの海…

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