この世のいのち 終わるとも
わが子を想う 母の愛
哀しみ深い ひろしまの
さだめを泣くか 大田川
あれから もう三十三年
もしも おまえが生きていてくれたら
幸せな日々が過ごせただろうに
街ですれちがう人の
後姿にも
ふとおまえを偲ぶ 母の淋しさは
誰れに 誰れに打ち明けたら
誰れに
訪ねて来ても この母に
答えてくれる 声はない
御霊の眠る 慰霊碑に
たむける涙 ただ熱い
たとえ百まで 生きたとて
涙のかわく ときはない
平和を祈る 鐘の音に
両手を合わす 夏の朝
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朝焼け 美しい 街を見るとそっと 笑いかけたい気持雨だれ 落ちる音 数えてるとふいに 涙あふれる 日もあるいつも こころ感じるままにいたいつらい事も 沢山あるけ
眠りそびれた真夜中 サングラスをかけて窓のガラスの自分に おどけてみせるタネも仕掛けもないのが 手品と言(ゆ)うけれどタネも仕掛けもあるのが 涙淋(さび)しくち
今年の秋も 終りやら柿の実ひとつ 青い空峠を越えて あの人も旅へ出たきり もどらない柿の実ひとつ 待ちぼうけいいえ 私も 待ちぼうけ梢の先に 残された柿の実ひと
涙がこぼれるくらいみんなすてきだったからやがてすべてが 思い出になるそんなふうに思いもしないで一枚だけ二人で うつした写真があるのあなたの横で すこし離れて嬉し
木の芽流しの 雨も止み月が出ました 天城山夜の湯船に 徳利を浮かべ冷やで呑んでた あのひとの面影恋し 胸恋し十五夜の月はまんまる 心は四角とんでゆきたや 遠い空
あのひとと 別れたらもう誰も 愛せないのよ髪を切っても 男にゃなれないし月と私と ただふたりねざめの宿に 散ってゆくゆずり葉の音に 身をぬらすのよゆずれない 恋
苦労を楽しみ ここまで来たわきっと明日も 流浪ぐらし女の愛は 三日月慕情思いはぐれて ふり向けば月もひとりで わが身を削る誰かを不幸に させたくないのひとりあき
あなたに送るこの手紙 あなたが受けとるこの手紙身体を壊していませんか 自然に笑顔でいられますか泣いたら泣き止み 次の朝を精一杯生きてほしい友達はたくさんできます
風はひゅるひゅる波はざんぶりこ誰か私を 呼んでるような襟裳岬の 風と波にくいにくいと 怨んだけれどいまじゃ恋しい あの人が風はひゅるひゅる波はざんぶりこ浜の日暮
落ち葉のいたみ 知りすぎたけど風に吹かれて 帰りたいいろんな事が ありすぎたから風と一緒に 帰りたい愛して泣いた あの秋へきれいな別れ 確かめに…あゝ人の世は
なつかしいうたを 誰かがうたってる遠い日の思い出が よみがえる駅から続く からたちの小径を手をつなぎ 寄り添って 歩いたわあぁ 恋のかほり残して あなたは消えた
素肌に片袖 通しただけで色とりどりに 脱ぎ散らかした床に広がる 絹の海着ていく服が まだ決まらない苛立たしさに 口唇かんで私ほんのり 涙ぐむあなたに会う日のとき
冷たい風が吹いてきて寂しい時はきれいな景色を思うのさ たとえば青空をちょっぴり努力しなければ大きくなれないね 不器用だけどそろそろり 歩いてゆくのですその心に
銀杏がえしに黒じゅすかけて泣いて別れたすみだ川思い出します観音さまの秋の日ぐれの鐘の声「ああ そうだったわねぇあなたが二十 あたしが十七の時よいつも清元のお稽古
心の中に 広がる海がある悲しい風にゆれる夜は 一人月を見るいつになったら十五夜のきれいな月になりますかその時 やさしく教えてくれた波にゆれても 明日は満月 海か
ひとつ ふたつ みっつとせしあわせの破片 数えながら…愛をほおばる ひな鳥のようにやさしい胸で すごした日々笑顔はひとりじゃ つくれないさと口移しに 教えてくれ
あなたの足音が去ったその日からこわれた階段にはもう冬の光も射さないあなたがいつも踏みしめていけるように愛をそっと置いて 置いていた時を示さない部屋は涙も枯れ果て
流しの唄に 聞き惚れた演歌の節が なつかしや笑って聞ける はずなのに二人別れた あの夜を思い出しては 泣いている涙をすてる 酒なのに悲しくなるの 切ないわギター
ボンボンボン ボンボンボンボンボンボーン チャッチャチャボンボンボン ボンボンボンボンボンボーン チャッチャチャひと目でほれた 「ヤンヤヤーン」あなたに首ったけ
「悲しみにたえかねて 旅に出ましたあなた 私は今 北日本の小さな宿にいます」波の音にめざめて 二度と眠れないのよ北の海は今夜も 暗く荒れているわ生きていても私は