岡本夏生

絹の靴下 – 岡本夏生

間違いはあの時生まれた
私はがまんできない
上流の気どった生活
退屈過ぎる毎日

もういや 絹の靴下は
私を駄目にする
ああ抱いて 獣のように
裸の私に火をつけて

情熱をむりやりとじこめ
私はがまんできない
砂の上ころがる女が
何より似合う私よ

もういや 絹の靴下は
つめたく凍らせる
ああ抱いて 嵐のように
心をゆさぶるくちづけを

もういや 絹の靴下は
つめたく凍らせる
ああ抱いて 嵐のように
心をゆさぶるくちづけを

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