山本譲二

  • 不良 – 山本譲二

    この都会(まち)に飲まれ 時代に飲まれただの男に なったけど懐(ふところ)の中の 悪ガキだけは昔のまんまで 変わらないあの頃の俺たちは 恐さを知らぬ背中見せない 不良だったのに今夜もどこかで 酔いつぶれ生きることが 下手なまま 寂しさを抱いて 夕陽を抱いてそんな男に なったけど右手に残る 傷あとだけは勲章みたいに 残ってるあの頃の俺たちは 夢中に燃えたいつも眩しい 不良だったのに今夜も誰かに 酔い…

  • この腕の中に – 山本譲二

    めぐり逢っても すきになっても一緒になれない 二人もいるさ春の青葉も やがて枯葉に悲しいけれど しかたがないさ別れても いいさ心に 心に 残ればたとえ誰かを 抱いても腕の中には お前がいるそんな 気がして つくり笑顔が やけに悲しい今夜で終りの 二人がここにうれし涙で いつか眠った横顔それは 忘れはしない別れても いいさ心に 心に 残ればいつかどこかで 会ってもしらん顔して 行くがいいそれで いい…

  • 夜を旅する男達 – 山本譲二

    旅を夢見る男達よ黙って酒を 呑んでなよ窓から見える 舟の灯りに過ぎた昔を 呑み干せよ 心の傷を癒すなら酒に躰を 任せなよ惚れた女の 想いに痩せるなら古い唄でも 聴かせなよ 北から吹けば 波の華よ心が浮けば 風に舞うヨーソロー ヨーソロー今宵静かに流れてゆけヨーソロー ヨーソロー旅を夢見る男達よ 恋に悩む柄じゃないのさ風に答えを 預けなよなかなか陽気に なれないんだね数え唄でも 歌いなよ 凍えて落ち…

  • 恋、乱れて酒に酔う – 山本譲二

    別れ未練(みれん)の 十五夜を心に映(うつ)し 月見酒桜ほころび いとしさつのる泣けぬ男の 花見酒別れ言葉に 微笑(ほほえ)んで別れましょうと くちずけしたね言い訳も言えない 男の情けなさ飲んで悲しい ほどほど酒飲めばやさしい ほどほど酒酒を笑えば 酒に泣き 花を笑えば 花に泣く酒を笑えば 酒に泣き 花を笑えば 花に泣く 季節はずれに 舞う雪は心に溶(と)けて 雪見酒二人で聞いた 恋歌(こいうた)…

  • 酔燈台 – 山本譲二

    ひとりで夜更けに 飲む酒は涙に恋歌 別れ歌誰かに抱かれて 眠りたい背中の寒さを 想い出に埋(うず)め今でも心で 一途に慕(おも)う瞼の女(ひと)が 恋しくて飲んで また飲みほして枕を膝に 身代わりにして 切ない夜は 窓辺に綿雪 降る晩は心に舟歌 鰊(にしん)唄遠くの昔へ 帰りたい夜汽車にゆられて 故郷(ふるさと)の町へ男の涙を 叱って欲しい瞼の女(ひと)に 逢えるなら飲んで また飲みほして煙草の灯…

  • 春まぢか – 山本譲二

    いらぬ苦労も 随分かけたいつか二人で やりなおせるとそんな夢だけ 信じてくれたついてくるのか もう一度愚痴のひとつも 言いたいだろう色々あるさ これからも俺とおまえの 仲だもの泣いて笑って また泣いて外は木枯らし 冬の旅 生まれ故郷も 情けも捨てたここで幸せ さがせるならばまわり道でも はぐれはしない何も言うなよ わかるから二人で春を 待ちわびながらよろしくたのむ これからも本気どうしの 仲だもの…

  • 一本締め – 山本譲二

    こんなはずでは なかったと愚痴を言うほど 柔(やわ)じゃない沈む夕陽の 真っ赤な色に燃やす男の 熱い夢今日と言う日に 区切りをつけてお手を拝借 ヨーッ 〆ありがとうございました 無理に女を引き止める野暮な男は まっぴらさ悪い噂は こっちがかぶるきっとつかめよ 幸せを終った恋なら 水に流してお手を拝借 ヨーッ 〆お疲れさん! 白を黒だと 言い張って大手振ってる やつがいるきれい事では 渡れぬ世間泣く…

  • 別れの日に – 山本譲二

    振り向けば はるかな道をおまえと 歩いてきたときには 泣かせたこともあった許してほしい いつかくる 別れの日にはおまえが しっかりしてみんなでこの俺 肴にして酒を飲んでほしい 大した男じゃなかったけれど静かにおまえを愛した俺にしかない 歴史といえばおまえと生きたことだけWo Wo Wo …… 生きるのは ときにはつらくなんにも 見えなくなるそれでも生きろと 子どもたちに伝えてほしい いつかくる 別…

  • そんな男の忘れ酒 – 山本譲二

    男が一人で 飲む酒はやけ酒 深酒 忘れ酒失くしたものの重たさに心は潰れた 渋柿よ 田舎じゃ初雪 降る頃か路地裏 酔いどれ 忘れ酒夜空に浮かぶ 三日月に刻まれあの世へ 逝けるならあぁぁ あぁぁ あぁぁ あぁぁ 化粧は 女の仮面だとスナック 人生 忘れ酒陽気に笑う ママさんはおふくろ位の 年かっこ 男が一人で 飲む酒は詫び酒 深酒 忘れ酒ふらふら歩く 川の淵お前によく似た 白い花あぁぁ あぁぁ あぁぁ…

  • 恋しき孫よ – 山本譲二

    寝顔 泣き顔 笑う顔すべて 恋しい 孫の顔少しばかりは やんちゃでいい…ケガをしないで 元気でいればどんな 大人になって行くやら…見届けるまで… 恋しき孫ヨ 親に 怒られ 俺の所(とこ)泣いて 恋しや 我が孫よちょっとばかりは 悪くていい…病気ならずに 育ってくれよどんな 大人に なりたいのやら…見届けるまで… 恋しき孫ヨ 宝物とは お前のことさ夢は見ろ見ろ うんと見ろ人に迷惑 かけなきゃいい…友…

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