山本さと子

  • ぼんぼり小路 – 山本さと子

    シトシトポツリと雨がぼんぼり小路を濡らすねえ疲れたでしょ傘もないのなら 寄り道していこうよ きかせて胸に秘めたたとえば夢それとも恋飲みほせば一つ二つ三つ 窓を伝うしずく酔ってもいいよ 酔っぱらっていいよ今夜はこのまま ああ雨宿り いつしか灯りの花がぼんぼり小路に咲いた歌はなくていい 雨音をきいてこうしていればいい 季節はめぐりめぐる春が来れば夏が過ぎる秋は風冬は涙そして春が またほほ笑む酔ってもい…

  • 秘恋傘 – 山本さと子

    枝垂(しだ)れ桜の はじらいをのぞく篝火(かがりび) 円山月夜(まるやまづきよ)待てど暮らせど 逢えない恋人(ひと)に焦(じ)れるおんなの 花乳房まるで人形… 恋人形どうか逢わせて 京の春 名残り螢(ほたる)の こぼれ火が闇に糸ひく 曼陀羅(まんだら)川よしのび逢わなきゃ いけない背中(せな)にすがるおんなの 細いゆびまるで人形… 恋人形風になりたい 京の夏 茜(あかね)くれない 金色(こがね)べ…

  • さみだれ川 – 山本さと子

    みれん糸ひく 接吻(くちづけ)に決めた別れが ぐずりますこんなにつらい… 恋ならいっそ逢わなきゃ よかったと沸(な)いてすがれば 泪(なみだ)うらはらあゝ乱れさみだれ さみだれ川へ もしもわたしが 望むなら嘘をつづけて くれますか死ぬよりさむい… からだをどうか夜通し 抱きしめてそしてひとつに とけてとかしてあゝ溺(おぼ)れさみだれ さみだれ川へ 打(ぶ)ってください おもいきりひとりよがりの わ…

  • 若狭恋唄 – 山本さと子

    若狭蘇洞門(わかさそとも)のサー 潮恋鳥(しおこいどり)の啼歌(うた)が身に沁むヨー 日の暮れはあなた恋しと 乳房(むね)が哭(な)くあの日恋しと 傷が哭くあゝ…逢いたいよ頬を涙が 走ります 走ります 海風(かぜ)の断崖(きりぎし)サー 吹雪に堪えて香りほほえむヨー 花水仙どこかおまえに 似てるよとそっと肩さき 抱いたひとあゝ…せつないよせめて夢でも 逢いにきて 逢いにきて 若狭小浜のサー 雪々々…

  • 炎の川 – 山本さと子

    あなただけあなただけ もうあなただけついて行かせて 次の世までもおんなに生まれた しあわせをどうぞ最初(いち)から おしえてね恋は 恋は炎(ひ)の川 燃えたつままにいつまでもどこまでも あなた一途です 迷わない迷わない もう迷わないやっと出逢えた 運命の人ちょっぴり背中が 淋しくて放っておけない ひとだから恋は 恋は炎(ひ)の川 追風(おいかぜ)うけていつまでもどこまでも あなた一途です 戻れない…

  • 明日船 – 山本さと子

    さようなら さようなら 許してあなた好きよ死ぬほど 大好きだから霧にかくれて しのび逢う愛のくらしが 苦しくて明日 明日明日という名の 出船に乗るのさようなら あなた港町 とめないで とめないで 決めたのわたしきっと倖せ つかんであなた髪の芯まで しみついた弱いおんなは これっきり明日 明日明日という名の 出船に乗るのとめないで あなた港町 泣かないわ 泣かないわ 涙はナシねどうか笑って 送ってあ…

  • 迷い橋 – 山本さと子

    川面に流れる 花筏 咲いて悲しい 一年草あなた私が 見えますか 見えますかくちびるかみしめ 立ち尽くす逢える逢えない 迷い橋 路地から聞こえる 風鈴の音が涙を また誘う弥生 五月雨 蝉しぐれ 蝉しぐれあれから暦も ひとまわりひとり淋しい 迷い橋 水かさ増してる 川を染め街の灯りが 帯になるいつかあなたと 行けますか 行けますか明日と云う日の 向こう岸風が身に沁む 迷い橋 人気の新着歌詞 夢桜 &#…

  • 花しぐれ – 山本さと子

    最後の最後の 旅だからいちばん綺麗で いたいから着物にしました 想い出の秋草模様の 撫子(なでしこ)に雨が降ります… 花しぐれ それでもあなたが 好きだから出逢えてよかった 悔やまないお酒に酔っても いいですか死ぬほど涕(な)いても いいですか外はなごりの…花しぐれ そんなに優しく 抱かないで揺れてる決心(こころ)が くずれそう最後のわがまま いいですかあなたが愛した 黒髪を切ってください…おわか…

  • 春仕度 – 山本さと子

    逢いたかったと 抱きよせられてうれし涙に めざめた夜明け正夢(まさゆめ)に あゝなりますように両掌(りょうて)合わせりゃ 梅一輪紅もうれしい 紅もうれしい あゝ春仕度 ひどい仕打ちと 恨んだけれど待っていたのね 心の裏であのひとが あゝ戻ってきたらどんな貌(かお)して 迎えようひとりはしゃぎの ひとりはしゃぎの あゝ春仕度 耐えてほゝえむ 軒端(のきば)の梅に早く来い来い 夢鶯(うぐいす)よあのひ…

  • 揺れて日本海 – 山本さと子

    街を離れて この海へつらいときには ここに来るのあなたが欲しいと 甘えたくてもいつも冷たく 知らんぷり寄せては返る 波間に たたずみ遙(はる)かなる想いに 焦(こ)がれている 揺れて揺れて 日本海逢いたいそして眠りたい涙で揺れて 日本海忘れたい でも逢いたいの 優しい海に 抱かれて潮騒(しおざい)の浜 歩いているあなたは愛する 家路に向かい私一人で 空仰ぐ漁り火映(は)える 思い出の 街にはあの頃…

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