山川豊

男の背中 – 山川豊

男の肩と 背中には
むかしの影が ゆれている
恋も 涙も 悲しみも
だれにも言えない 傷あとも

ゆらゆらゆら とまり木ゆれて
グラスの底に 明日をみる
おまえはそんな 男の姿
気付かないけど

男の胸の おくのおく
そのときどきの 夢がある
過去も 未来も ぼんやりと
忘れてしまう ときがある

ゆらゆらゆら タバコのけむり
見つめて愛に ゆれながら
おまえのあまい かおりの中で
休む日もある

ゆらゆらゆら とまり木ゆれて
グラスの底に 明日をみる
おまえはそんな 男の姿
気付かないけど

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アメリカ橋 – 山川豊

風が足もとを 通りすぎてゆく久しぶりだねと 照れてわらいあって―アメリカ橋のたもと ふと通うぬくもりやるせない恋 埋(う)めた街 角部屋の灯り石だたみ石だたみ 

港のブルース – 山川豊

船の汽笛に ゆれる面影過ぎ去りしあの日が ほろ苦く沁みるよ君ゆえに麗しき 紅きくちびる思い出せば今も尚 胸が熱くなるせめて逢いたい 港のブルース波の間に間に 点

男のららばい – 山川豊

おもいで肴に くみ交わす男の背中に 顔がある十人十色の とまり木で夢を丸めて 流し込むららばい ららばい 胸に刺さる注ぎ足す氷の 割れる音ららばい ららばい 心

港酒場 – 山川豊

波と吹雪にさらされて船は港で冬を越す背中向けても つきまとうおまえの匂いくせまでも港酒場の虎落笛(もがりぶえ)何故か骨身に滲みてくる「きっと帰る」のなぐさめはし

夢列車 – 山川豊

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面影本線 – 山川豊

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酒は男の子守歌 – 山川豊

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メープル街道 – 山川豊

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ナイアガラ・フォールズ – 山川豊

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雪舞橋 – 山川豊

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死なず花 – 山川豊

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アーバン ボクサー – 山川豊

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優しい女に会いたい夜は – 山川豊

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ふるさと花火 – 山川豊

懐かしい顔 見かけた生まれて育った 町息子ももう 16歳(じゅうろく)ずいぶん早いもんだな 嗚呼父がいつも 言ってた言葉今はすごく わかります線香花火ふるさとへ

泣かないで – 山川豊

恋する度に 化粧を変えて生きてきたと 云うけど黙っていても 隠せはしない流した涙の数は泣かないで 泣かないで過ぎたことは 置き去りにして泣かないで 泣かないであ

神戸の落葉 – 山川豊

これっきりに しましょうと君はとつぜん 云いだした恋は散りゆく つめたい落葉灯りせつない 三宮思い出ばかり むなしく浮かぶ 港町いつもそばに いるようでなぜか元

螢子 – 山川豊

頬にひとすじ ひかってた蛍みたいな その泪辛い昔は 忘れりゃいいさそっと振り向き 抱きしめた螢子 螢子 どこか淋しい すがりぐせ苦労かけたね おまえにはいいのあ

哀愁の街に霧が降る – 山川豊

日ぐれが青い灯つけてゆく宵の十字路泪色した 霧がきょうもふる忘られぬ瞳よ呼べど並木に消えてああ 哀愁の街に霧が降る花売り娘の花束も濡れる十字路のこる香りに あま

わかれ雪 – 山川豊

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蜃気楼の町から – 山川豊

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