小谷美紗子

  • 生けどりの花 – 小谷美紗子

    柱に隠れてあなたを見てた つま先立ちして朝のチャイムと一緒にあなたは消えてしまった遠い国であなたの夢を見た遠い国からあなたが見えました 見えました 私は草花地面なしじゃ生きては行けないそれでもあなたの近くへ行くためあなたのお家の花瓶の生けどりの花になりましたやっとあなたの視野までたどりついた たどりついた I let you forget your hatred someone’s, …

  • すべてを忘れて – 小谷美紗子

    ゆっくり迷いなさい いつか辿り着きなさいちどり足でぼんやり浮かぶ満月がそう言っているわ上の方からすべてが見えているのね君が落ち込んで小さくなっていても 今日は私の両手に何でも零していいよ、嘘をついたっていいよ 忘れよう 今日は遊ぼう名前さえも 君が誰なのかも忘れよう海で出逢ったイルカ同士のように遊ぼう 何度も負けなさい 勝つまで負けなさい二日酔いで火力の弱い太陽がそう言っているわ上の方からすべてが…

  • 街灯の下で – 小谷美紗子

    街灯の溜め息の下で少し背の高い君が私を覗き込むまだアイツが好きかと 遠い目のまま私は言うキミガスキダヨスキダヨどうしてこんなに泣けるのカナ ただじっと 君の胸で私の顔を塞いでいて温かい暗闇で このまま社会(そと)が見えなければいいオネガイ 今は何も言わないで何も尋かないで繰り返す呼吸に ただじっと耳を傾けて 眠る街にぽつりと咲く 街灯の下で 街灯の溜め息の下で君は震えているね私ばかりが君の温もりに…

  • 音 – 小谷美紗子

    飛んで真珠湾に消えた鳥 飛んで灯に入る夏のあたし夜空にぶつかって弾けた花火 君が好きだと叫ぶあたし 優しい背中は夜空 かわいい寝顔は星座目を閉じればすぐに浮かび 目を開ければ君はいない ねえ、もう終わりなの ねえ、あたしフラれるの 時が零れて堕ちて行く 砂に溺れて墜ちて行く受話器を握りしめ何も言わず 最後の言葉を恐れていた 利き手で強く握れば 汗ばんで行く時間に君は途切れてしまって 無情に規則正し…

  • June – 小谷美紗子

    雨宿り タバコプカリ 愛しいあなたが迎えに来てくれたら傘はひとつ 愛はふたつ 揺れながら待ち焦がれている ふくよかな雲のむこうで流れる 天の川へ出掛けましょう願いをぶらさげて ああ あたしはあなたの香水になりたい そばに漂いたい季節に身をまかせて愛し漂おう あなたを壊さぬように 雨宿り 紫陽花きらり せつない色 淋しい香りあたしはすぐに揺さぶられて 思いつめて夜を埋め尽くす もう会いに来てはくれな…

  • ハル – 小谷美紗子

    私の中でハジケルこの恋が勘違いだったら泣き出しそうな低い雲の朝につられて泣いたりしないのに 私の時計の針は時間でも何でもなくあなただけを指して動かずに時を忘れさせるばかり きっとあなたは笑う 乾いた冗談と足跡を残して私はそれを埋めようと雨を待っている頬を撫でる霧雨に泣けるわ 何処かで噂されているような恋などいらない前を向いて地平線を指して ゆっくり走るのさ 強がり苦笑い、これこそ私らしいただ笑って…

  • Nowadays – 小谷美紗子

    I want you to be a murderer falling in a hell on earth.So kill me, blow out a blaze of my jealousy.I want you to feel my suffering that you gaveSo eat me, eat a large piece of my suffering.Oh! My bloo…

  • I learned – 小谷美紗子

    恋に未来などあるはずもないと 恋の芽を摘んで砂場に捨てた思い出には火をつけていた あの日あなたと出逢うまでは 諦めかけていた You, dear未来にkissをくれた You, dearあなたのすばらしさに I learnedまだ恋は出来ると I learned 忘れた頃に痛みは消える、忘れた頃に幸せは来る待つばかりじゃ時は錆びる、忘れた頃にあなたに会える あなたのグラスが You, dearもう…

  • 空が藍色になるまで – 小谷美紗子

    あなたを想えば 太陽が零す夕やけさえ私の頬を赤らみには敵わないあなたに会えば 体の泉に小石を投げられた様に波紋の渦に酔い痴れる 西の日差しを背に受けた その佇まい世に歯向かう様な 鞄の持ち方 これだけしか知らないけどこれだけでもう、本気で思った 一度だけでも胸に刻みたい あなたの証抱いて 抱いて 空っぽでも 間違いでも 空が藍色になるまで 私は焦がれる秋風が木々を揺らして 肌寒くなるまで どこまで…

  • 惜しみなく愛を – 小谷美紗子

    三日月にひっかかっているあのドレスは私を纏い、あなたへと導く役を果たし夜に靡いて行った。 I I do love you天高く祈ろう 幸せ祈ろう悲鳴のごとく 空を押し上げて 天高く祈ろう 1の数が寄り添う月に 夏を忘れた蛍が迷い込んだ月に靡ドレスの裾に 冬を忘れた雪虫が留まった I I do love you天高く祈ろう 幸せ祈ろう真冬の大気に響きわたる 鶴(とり)の鳴き声のごとく I I do …

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