女王蜂

歌姫 – 女王蜂

頬に纏わりつく髪の毛
猛烈に引きちぎり
涙さえ燃やしてまで
声が枯れ血の味がしても
叫び呼び続けるのはあの女

生きて行くうえで仮面を被り
鬼を演じ息絶え絶えてまで
やっとの思いでとった
この席は譲らない

さあ歌姫よ 今蘇れ
ああ歌姫よ 全てを癒せ
遮るものなど何もない
此処で全てを全てを無くせ
名を捨てた歌姫よ

所詮は切れば血飛沫が
溢れ目を覆うような赤だけが広がるが
今はなにも信じない
欲望だけが本当さ

鱗状のスパングルの
下にはただ脈打つ心臓だけなのだろう
君は来る生理的な全てを頭ごなしに否定する
だから歌姫あなたが好きだ
この席は譲らない

さあ歌姫よ 今蘇れ
ああ歌姫よ 全てを壊せ
同時に全て全てを求めて
真っ赤なその手で握れ
命綱などその手で振り払い
既存の根を掴んで千切れ
優しく白い炎のドレスで
何もかもを包んで踊れ
名を捨てた歌姫よ

ただ悲しいと一言告げて
女神のように微笑み浮かべ
ああ歌姫 何を思うの?
躊躇うことなど何もない

ただ生きて死んでゆくがいい
絶望の道を白い炎で
照らせ

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