わたしが生まれた ふるさとは
春のひな市 立つところ
蔵を開いて お見せする
京のむかしの 雛かざり
あられ あま酒 桃の花
ふるさと恋しや 河北(かほく)まち
娘を育てる 親のよに
愛し手掛けた さくらんぼ
籠にもがれて 町に出て
初夏の人気を ひとりじめ
あまく ほのかな 初恋(こい)の味
ふるさと恋しや 河北まち
紅花摘み唄 聞いた日を
おもい出させる 紅花資料館(しりょうかん)
京で行く荷を 積み込んだ
船で栄えた 最上川
きもの 紅染め 色もよう
ふるさと恋しや 河北まち
稲田にこがねの 波うてば
どんが祭りの 秋が来る
こころ意気地を 染め抜いた
巴じるしの そろい着よ
手槍 脇差 振り奴
ふるさと恋しや 河北まち
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白帆が頼り 北前船は止まるも行くも 風まかせお前が見送るョー 酒田港(さかたみなと)紅花(べにばな)積んで 浪花を目指す行く手は遠い 西廻り水垢離(みずごり)取
仲良くすること 知ってる人はこの世を楽しく 生きられる人への気くばり 思いやり笑顔をたやさぬ ごあいさつこころが自然に 丸くなるなかよし音頭で アヨイショ みん
いつでも手まめな おばあちゃん後ろ姿は 雨風(あめかぜ)に耐えた気強さ そのまゝにしきたり教えて 我が家(や)を守るおばあちゃん おばあちゃん元気でいてね いつ
どこか知らない 軒先できっとお前は 雨やどり小糠(こぬか)雨でも 女には濡れりゃ冷たい 裏町氷雨もしも居場所が 分かったら差してやりたい こころ傘人は失くして
今日は目出度い ふたりの門出可愛娘の 花嫁すがたどんな苦労も 分けあって共に手をとり 舵をとる晴れて漕ぎ出す めおと舟うれし涙の 長持唄で送る我が子の 文金島田
嫁という字を よく見てごらん女に家と書くんだよ嫁ぐおまえに おしえたい忘れてならない このことば今日の門出の はなむけに幾つになっても 消えないえくぼそれがおま
抱いてあやせる この幸せは孫がいりゃこそ できること若い頃には 思わなかったこんな喜び この手にくれた嫁と息子に 礼を言う甘えさせては 駄目なんだよと知っている
なんでこんなに 可愛いのかよ孫という名の 宝ものじいちゃんあんたに そっくりだよと人に言われりゃ 嬉しくなって下がる目じりが 下がる目じりが えびす顔もみじみた
白樺 青空 南風こぶし咲くあの丘 北国のああ北国の春季節が都会では わからないだろと届いたおふくろの 小さな包みあの故郷へ 帰ろかな 帰ろかな雪どけ せせらぎ
熱燗徳利(とっくり) 笑顔を添えてお疲れでしたと 酌をする今日まで無事に 働けたみんなおまえの お陰だよありがとう… ありがとう…おまえに感謝の 女房酒肴(さか
雪をかぶった 夜汽車の写真酒場(みせ)に一枚 貼(は)ってある俺もおまえも 北国育ち今は帰れぬ 故郷(ふるさと)だけど夢をお猪口(ちょこ)に 注いで飲む年齢(と
今日のお前の 花嫁すがた親の目にさえ まぶしく見えるこんないい娘に 育ってくれてお前ほんとに ありがとう過ぎて来たあと ふと振りかえりゃ夢のようだね 幼い頃が後
お前が泣くから 呑むほど苦い今夜の酒は 涙割り元の笑顔に 戻っておくれこれきり逢えない 二人じゃないさしばし別れの なごり船お前が泣くから うるんで見える港に浮
ハァあの山高くて 新庄が見えぬ新庄恋しや ふるさと恋し老いたおふくろ 気にかかるあんな小さな 我が家でさえも広く見えたよ あの頃は雪に埋もれて雪に埋もれて 人も
誰にも人生 波はあるのり越えられたよ 瀬戸際も人目にゃ頑固な 男でいてもそのくせおまえに 頼りきり姿もりりしい 路傍の花よ何より地道が 一番と派手ごと嫌って 尽
すぎて来たあと ふり向くよりもいまを楽しく 生きようよながい人生 落ちこぼれずによくぞここまで 来れたものまだまだ じんせい これからだこれから音頭で 健やかに
言うのはたやすい 五十年金婚迎えた うれしさよめでたさ寿(ことほ)ぐ 高砂の爺(じ)と婆(ば)の掛け軸 床の間に一族そろって 祝う酒こころに染みるな 婆さんや足
あれを見ろよと 指さす先はかすむ海原(うなばら) 請戸(うけど)の港朝靄(あさもや)つんざき 目指すは漁場タバコ燻(くゆ)らせ 顎鬚(あごひげ)なでりゃ今日も大
一つ咲かせた 手もとの花の可愛むすめを 嫁がせる母親(おや)のこころを 思っただけでじんと来ました わたしのほうがすまぬ気持ちに 熨斗(のし)そえてきっとこの娘
ヨーエサノマカショエンヤコラマーカセ雪にうもれて 岸辺の舟が心もとなく 揺れているあなたとふたりの 最上川頬にさらさら 舞い散る雪は紅も哀しい あゝ雪化粧墨絵ぼ