大江裕
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ゆたかの感謝節 – 大江裕
西に向かってありがとう東に向かってありがとう… 今日も多くの 皆々様に聞いていただく この歌は師匠ゆずりの 節回しなんにも分からぬ 若輩者(じゃくはいもの)をよくぞ育てて くださいました恐れ入ります ありがとう感謝感激 感謝節 我は我なり この世にひとり天の恵みか この命きっと大事に いたします人生苦労は つきものだから人の情けが なおさら沁みる恐れ入ります ありがとう感謝感激 感謝節 北に向かっ…
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高山の女よ – 大江裕
誰を恋(こ)うのか 夜風にゆれて祭り屋台に 灯がともる旅の仮寝の 深情け 深情けすがって泣いた いとしい女(ひと)よ飛騨路 高山 春おぼろ 春おぼろ 燃えてどうなる どうにもならぬ明日(あす)の見えない ふたりには遠く聞こえる 笛の音(ね)が 笛の音が吐息のように 心にしみる飛騨路 高山 夜半(よわ)の月 夜半の月 秋にもいちど 逢えたらいいと細い小指を からませる泣いてかくれた 出格子に 出格子…
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時代の海 – 大江裕
親という名の お守り抱いて人は世間に 船出する辛い時でも 笑顔で受けて耐えて行くのも 男じゃないか人生海峡 アァアー(アーヨイショ)乗り越えて 修行重ねて いくとせ過ぎた熱い想いを 大切に涙隠して 頑張り通すそんな姿も 男じゃないか人生海峡 アァアー(アーヨイショ)乗り越えて 決めたからには 時代の海を渡りきるのさ 迷わずに夢じゃないのさ 願いは叶う真(まこと)信じて 男じゃないか人生海峡 アァア…
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城崎しぐれ月 – 大江裕
ちぎれた縁(えにし)の 細糸をひとり手繰(たぐ)って 丹後を越えた忘れられない うなじの白さ湯の香恋しい 城崎はあの日と同(おんな)じ しぐれ月 あなたの知らない 傷ばかりどうか忘れて 欲しいと泣いた摘んで帰れぬ いで湯の花よ何処にいるのか あの女(ひと)の吐息のような しぐれ月 かなわぬ願いの 儚(はかな)さを知って揺れるか 川端柳逢えるものなら 夢でもいいと思慕(おも)いつなげる 城崎は未練に…
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山 – 大江裕
流れる雲の 移り気よりも動かぬ山の 雪化粧ガンコ印(じるし)の 野良着(のらぎ)をまとい生きる師匠(おやじ)の 横顔におれは男の 山をみたおれもなりたい 山をみた けわしい山に 登ってみたい自分の道を 極めたいそれは男の 見果てぬ夢か山に登れば その山の山の向こうに 待っている山の深さを 知るばかり 目先のことに うろちょろするな昨日(きのう)と同じ 今日(きょう)はないそれが師匠(おやじ)の 口…
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海の匂いのお母さん – 大江裕
海の匂いが しみこんだ太い毛糸の チャンチャンコ背中をまるめて カキを打つ母さん 母さん お元気ですか案じております 兄貴とふたり 海が時化(しけ)れば 時化るほどカキはおいしく なるという母さん あなたの口癖が土鍋を囲めば きこえてきますやさしい笑顔が 浮かんできます 遠く離れた 子供らに海の匂いを くれた母わたしは 手紙が下手じゃけと母さん 母さん 黙っていても伝わりますとも あなたのこころ …
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愛をこめてありがとう – 大江裕
今日の日は あなたに伝えたい愛をこめて ありがとう ライトに照らされて 今日も僕がいる優しい笑顔が 僕を包む雨や風の 冷たさに泣きたい時も あるけれどここにいれば 歌があればひとりじゃ ないからありがとう… ありがとう…今日まで育てて くれたあなたに愛をこめて 思いをこめて ありがとう 拍手のその中に 今日も僕はいるあの頃夢見た 舞台の上みんな胸に 淋しさを抱えて生きて いるけれどここにいれば 歌…
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南部酒 – 大江裕
酒を飲むなら 肴(さかな)はいらぬ茶わん ひとつが あればいい地酒一本 右手において畳一枚 あればいい酔えば 南部の牛追い歌かそろり そろりと また夢ん中惚れた女は かすりの着物ひざの枕がヨ あればいい しぐれ雨なら 瞼(まぶた)を閉じて故郷(くに)に おふくろ あればいい胸が痛けりゃ 両手を合わせ熱い涙が あればいい酔えば 南部の牛追い歌かそろり そろりと また夢ん中二合三合じゃ まだガキの酒懐…
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いっぽんどっこの唄 – 大江裕
ぼろは着てても こころの錦どんな花より きれいだぜ若いときゃ 二度ないどんとやれ 男なら人のやれない ことをやれ 涙かくして 男が笑うそれがあの娘にゃ わからない恋だなんて そんなものいいじゃないか 男ならなげた笑顔を みておくれ 何はなくても 根性だけは俺の自慢の ひとつだぜ春が来りゃ 夢の木に花が咲く 男なら行くぜこの道 どこまでも 人気の新着歌詞 ふる里は いま… – 大江裕 季…
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ああ上野駅 – 大江裕
どこかに故郷の 香りをのせて入る列車の なつかしさ上野は俺らの 心の駅だくじけちゃならない 人生があの日ここから 始まった 『父ちゃん 僕がいなくなったんで母ちゃんの畑仕事も大変だろうなあ、今度の休みには必ずかえるから、そのときは父ちゃんの肩も母ちゃんの肩も、もういやだっていうまでたたいてやるぞ、それまで元気で待っていてくれよな』 就職列車に ゆられて着いた遠いあの夜を 思い出す上野は俺らの 心の…