塩見陽山

涙の波止場 – 塩見陽山

「カモメとわたし わたしとカモメ
似た者同志よね…」

別れの船出を 笑顔で送る
強がり女の 哀しさを
知るや知らずや 情無しカモメ
やさしく肩を 抱かれたら
すがってしまいそう
ああ 涙の波止場

あなたの心の そのまた奥に
私の知らない 海がある
待てと言わずに 背中を向けて
旅立つひとの 名を呼べば
汽笛がかき消した
ああ 涙の波止場

「暗い波間に 星ひとつ
強がり女の さだめの灯り」

夜明けに飛び立つ 海鳥さえも
日暮れにゃ帰って 来るものを
港女の 情愛(なさけ)の熱さ
尽くしてしまう 悪い癖
幸せ遠ざかる
ああ 涙の波止場

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風雪海峡 – 塩見陽山

海に向かって 吠えている風は男の 心意気一つしかない 命なら命の限り 生きてやる吹雪く荒海 波飛沫越える浮世の 風雪海峡ひとり男が 乗る船は地図に載らない 夢航

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