父ちゃんの為なら エンヤーコーラ
母ちゃんの為なら エンヤーコーラ
も一つおまけに エンヤーコーラ
今も聴こえる ヨイトマケの唄
今も聴こえる あの子守唄
工事現場の 昼休み
煙草吹かして 眼を閉じりゃ
聞こえてくるよ あの唄が
働く土方の あの唄が
貧しい土方の あの唄が
子どものころに 小学校で
ヨイトマケの子ども 汚い子どもと
虐めぬかれて はやされて
悔しい涙に 暮れながら
泣き泣き 帰る道すがら
母ちゃんの働くとこを見た
母ちゃんの働くとこを見た
雨傘冠りで 泥に塗れて
日に焼けながら 汗を流して
男に交じって 綱を引き
天に向かって 声上げて
力の限り 歌ってた
母ちゃんの働くところを見た
母ちゃんの働くところを見た
慰めてもらおう 抱いてもらおうと
息を弾ませ 帰っては来たが
母ちゃんの姿 見たときに
泣いた涙も 忘れ果て
帰っていったよ 学校へ
勉強をするよと 言いながら
勉強をするよと 言いながら
あれから何年たったことだろう
高校も出たし 大学も出た
今じゃ機械の世の中で
おまけに 僕はエンジニア
苦労 苦労で 死んでった
母ちゃん見てくれ この姿
母ちゃん見てくれ この姿
何度か僕も 愚れかけたけど
やくざな道は踏まずに済んだ
どんな綺麗な唄よりも
どんな綺麗な声よりも
僕を励まし 慰めた
母ちゃんの唄こそ 世界一
母ちゃんの唄こそ 世界一
今も聞こえる ヨイトマケの唄
今も聞こえる あの子守唄
父ちゃんの為なら エンヤーコーラ
母ちゃんの為なら エンヤーコーラ
子どもの為なら エンヤーコーラ
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