吉幾三

  • 心の唄 – 吉幾三

    女と飲みたい 時もある男と飲みたい 時もあるひとり手酌で ぼんやり飲みたい 時もある心たずねて 生きてきたけど何かがいつも 足りないいやでもめぐる 時の重さが今日も 酔わせる 本気で愛する 恋もある遊びで愛する 恋もあるすべて忘れて 溺れてしまいたい 恋もある抱いて抱かれて 生きてきたけど何かがいつも 足りない心の奥で 風の唄が今日も 聞こえる 昨日を旅する 時もある明日(あした)を夢見る 時もあ…

  • 南部…春と夏 – 吉幾三

    山間いの 川流れ雪解けの 春が来た風に散らされ 桜花びら遠く 昔が 蘇る父もその頃 旅立った母もその後 旅立ったハア…ハア…ヤエ… 春の風の音(ね)にハア…ハア…ヤエ… 南部 花巻ヨ 並木道 蝉止まり夕焼けに 染まってく北上川を ひとり歩けばあの女(ひと) 何故だか 想いだす愛していたが 故(ふる)郷(さと)捨てた君もその後 家族が出来たハア…ハア…ヤエ… 夜空 流れ星ハア…ハア…ヤエ… 南部 釜…

  • 泣いてもいいですか – 吉幾三

    あなたの優しさ あの時の笑顔はそのまま私が 貰っておきます貧しかったながらも 楽しかった時代を教えてくれた… あなたへ真心こめて… この手を合わす泣いても… 泣いても… いいですか今日だけ泣いても… いいですか 叱った顔も 怒られた顔もそのまま私が 貰っておきます忘れかけてた事も 思い出します今はすべての教えは… あなたよ感謝を込めて… この手を合わす泣いても… 泣いても… いいですか今日だけ泣い…

  • 風ぐるま – 吉幾三

    俺に言いたい 事がありゃたまにゃ酒でも 飲んでみなひとり隠れて 泣いているそんなお前が 愛しい 夢しか追えない この俺に寄り添いながら ずっと居て何でも言いなよ 夫婦(めおと)だろそれを言えない 俺が居る ガラガラと回る ふたりの風ぐるまそのうちこの音 止めてやるいつまでも 苦労させたくない今は壊れた 風ぐるま ふたり暮らした 若い頃茶碗、箸から揃えたね都会の風でも 寒い秋体寄り添い 寝た夜を お…

  • You Were There ~あなたが居たから~ – 吉幾三

    You were there 過去の寄り道 止まり…何故か君が どこでも笑ってるYou were there 夜空の星の 君に…もう会えないなんて 思うだけでもケンカもしたネ 笑いもしたよネ君から 必ずごめんと…You were there 今日も会えそな ここで写真の中の 君の微笑みfor You were there You were there ちょっとドジなの 好きさ…そんな君と 旅をよく…

  • おまえに幸あれ – 吉幾三

    モミジのような おまえの小さな手に父さんの宝物を 持たせてあげる母さんとお揃いの 茶色のおはし母さんからもらった 銀色のペン生まれたばかりの 私の娘よおまえに幸あれ おまえに幸あれ 澄んだ瞳が 今にも壊れそうで父さんは一晩中 眠れなかったよ朝までお呪(まじな)いを 唱えてばかりあぁ“アブランケンソワカ” 魔除けの呪文スヤスヤと眠る 私の娘よおまえに幸あれ おまえに幸あれ いつか二十歳(はたち)の …

  • 三味線が渡った町がある – 吉幾三

    蝦夷(えぞ)へ渡った 人が居た三味線(しゃみ)を片手に 海峡を語りつがれた 唄を背に蝦夷(えぞ)へ渡った 人が居た海を見ながら 聴かされた幼い頃の話だが父が知ってる 人なのか涙浮かべて 話してたよされ よされ よされ よされ三味線(しゃみ)が聴こえます 冬の津軽は 北の津軽と 松前は船と唄とで 結ばれて酒と三味線(しゃみ)とが 船で会い雪と風とで 結ばれた岬の先で 聴かされた凍れる本州・最北端父が…

  • 昭和の背中 – 吉幾三

    母の背中は 花の香りでピーピー泣いてた 気がするよ優しさだけで 育った頃は夢を見ながら 田や畑今はあなたも 背負えずにすまぬ思いで 手を合わすおんぶ恋しや… おんぶ恋しや恋しや背中 父親(おやじ)の背中 土の香りさ叱られ泣いては おんぶされ唄を聞かされ あなたの背中揺れる稲穂と 秋の空今はあなたも 背負えずに孫を背中に 手を合わすおんぶ恋しや… おんぶ恋しや恋しや背中 今は追いつく 歳になり冬が堪…

  • バカな女です – 吉幾三

    「お前のそばが ホッとする」ポツリと私に 言った人あんたが必ず 戻る日を信じて今夜も 待つ私…いくらなんでも これきりなんて嫌よ嫌です つらすぎるバカな 女です今すぐあんた 抱きしめて今すぐあんた 抱きしめて 故郷(こきょう)の話 する時のあんたのあの瞳(め)に 惚れたからほんとは優しい 人だって誰より私が わかってる…理由(わけ)も言わずに これきりなんて駄目よ駄目です ひどすぎるにがい お酒で…

  • OIRU SHOCK! – 吉幾三

    年取ったよネ 年取ったよナ俺達ふたり お前も この俺も…トイレが近けェ… あまり出ねぇのに若い子たちの 言葉が分かんねえ欲しい物など 何にもねぇ喰いたい物など さほどねぇ少しでも 元気なオヤジでいてぇ少しでも 自分の歯で喰いてぇ年取ったよネ 年取ったよナ俺達ふたり お前も この俺も… 髪減ったよネ 髪減ったよナ俺達ふたり あんなにあったのにメガネ欠かせねえ 薬欠かせねえ電話 絵文字が さっぱり分か…

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