原田龍二
ずっと変わらず – 原田龍二
夜明け前の 街の国道 掌あてて聞いている
バイク吹かすエンジン 悩みも消したあの日
窓辺から月が覗く シーツの波間に
頼りない 君のまなざし
寂しさを重ねながら はしゃぎあった頃のふたりが
今も 閉じた目の中に
サヨナラ 愛していたよ いつでも忘れはしない
サヨナラ 振りむく君を 引止められなかったね
冷えたレールの上 耳をあてたままで
遠ざかった声を捜してる
仲間達のなかで 誰より喋らない君が好きだった
怯えながら肩に 手をかけ抱き締めたよ
伏せた目で涙隠し プラットホームで
最後に短い握手
祝福は二人だけで 交わしたリングに今はもう
二度と会えないイニシャル
サヨナラ 愛しているよ 何度も後悔したよ
サヨナラ もう一度だけ 壊れるほど抱き締めて
人込みにまぎれて 誰かの横顔に
君の姿 今も重ねてる
ずっと変わらず