前田有紀

  • ソウルの雨 – 前田有紀

    かなしい恋ほど 涙が出ないあなたの背中だけ いつも見てたの旅立つ朝には 空が泣いたよ最後に借りた傘 二度と返せない愛の終わりに 想い出だけ連れてゆくソウルの雨に 微笑んで一人ぼっち グッバイ どれだけ待っても あなたは来ない指輪のイニシャルを なぞるだけなの木槿(むくげ)の花なら 朝に笑うよせつない夜の闇 二度と見たくないだけど、あなたは 本当はいい人なんて強がるあたし もう止めて昨日までに グッ…

  • 釜山発 – 前田有紀

    釜山発の船に乗りあなたから旅立つ夜握りしめた 部屋の鍵暗い波間に捨てた 街の灯りが ゆらゆら遠くにあなたの愛が 手をふるように アンニョン “さよなら”は言えないままにそっと消えてゆく さがさないでアンニョン あの人とは 幸せにどうか 暮らしてほしい 帰る人も 往く人も微笑みを交わすデッキで一人旅か? 訊ねられふいに 涙あふれた 別れるために出逢ったんじゃない別れるために愛したいんじゃない アンニ…

  • ミアネヨ ~ごめんなさい~ – 前田有紀

    グラス空けた あなたのため息聞こえないふりしてたわ優しさだけ いつも欲しがって愛し方も 癒し方も 知らなかった ポトスはときどき お水をあげてね夜更けの食事は 控えて ミアネヨ ごめんなさいもう届かない想いあの日 素直に そう、言えばよかった… 二つ からだ 重ね合うたびに愛はなぜ 遠くなるの?微笑んでも やるせない瞳その涙に その痛みに 気づかなくて 私には過ぎた人だった、あなたもっ…

  • 永縁 – 前田有紀

    もう昔の恋なのにねぇ… 昨日のようなひとこんなに吐息が近い いたずらな偶然 kiss ふと交わした後でそう… 想い出すあの頃からめた指で埋める 時の隙間を ただ、あなたの幸せ ただ、壊さぬよう「今は、ひとり」と 言えず微笑むだけ この運命の糸が まだ切れないならもいちど信じたい 二人 永遠(とわ)の愛 ただ、あなたの幸せ ただ、壊さぬようそっと あなたに そよぐ風になろう …

  • ケンチャナ~大丈夫~ – 前田有紀

    月の綺麗な慶州(キョンジュ) 港にぎわう釜山(プサン)夢見心地で二人 ただ旅して…約束だった済州島(チェジュド) あなたは来なかったみかんの丘 そぞろ 泣いて歩く追いかけてはいけない人だと知ったどんなに愛しても 届かない愛だとケンチャナ ケンチャナ 私なら、大丈夫想い出抱きしめて 明日きっと 笑うから 城壁つづく水原(スウォン) 焼物めぐる利川(イチョン)出逢った頃は二人 ただ純愛&#…

  • 相愛太鼓 – 前田有紀

    裾を乱して 二の腕出してあんたとふたり 太鼓打つ息を整え 心を据えてドンドコドンドン ドンドコドン相愛太鼓 晴れ晴れと男よりも 女の方とからだの芯から 燃えるよ燃える 届け天まで 炎となって祭りの華だよ みだれ打ち打てばかえして 合いの手うれしドンドコドンドン ドンドコドン揺さぶる 攻める 突き放す男ならば 女の心まっすぐしとめて ごらんよあんた 他人(ひと)の前では つれないひとが憩(やす)んで…

  • 風海峡 – 前田有紀

    風が泣きます 波が泣きますひとり私も 泣いてます竜飛岬は 風の海胸の日記は 閉じたのに消えぬおもかげ あの笑顔さようなら すきでした風の海峡 とまどいながら つまづきながらふたり夢みた 東京で書いて消しては 信じてた愛のページの 二年半白くポツンと 凍て鶴が渡れずに 鳴いている風の海峡 岬回れば 風もやわらぎ遠くかすかに 光る春あなた切ります この髪を恋し一筋 黒髪を変えて翼に 生きてゆくありがと…

  • お前の涙を俺にくれ – 前田有紀

    十五で外(ぐ)れた お前の旅を今日で終れよ この胸でお前の涙 俺にくれ 俺にくれ夢二の歌に 出てくるような細いうなじを 傾けて俺とくぐろう 長いトンネル お前が泣けば おいらが笑う二人三脚 そろい踏み残りの春を 俺にくれ 俺にくれ汚さぬことが 曲げないことがバカというなら バカになれついておいでよ 長いトンネル 灯りが消えて 心が見えるいつか二人の 朝が来るお前の明日を 俺にくれ 俺にくれ七つを捨…

  • 東京、宵町草。 – 前田有紀

    笑う恵比寿に 来て吉祥寺かけるコールは六本木空に流れる 星の数より流す電波の多い町ナオミ 昨日は お茶しただけとかカズエ 夜明けに 別れたとはしゃぎながら 話す輪の仲間になれず 戸惑うばかりよ あたし 夢だけは 捨てたくないの純な生き方は 流行らないけど笑う恵比寿に 来て吉祥寺かけるコールは六本木東京、宵町草。 最初新宿 三度目は三軒茶屋こんど行こうか池袋 昼の顔など さらり着替えてショーウインド…

  • 西新宿で逢ったひと – 前田有紀

    めぐり逢うため生まれたとさびしい瞳に感じたのだけどあなたは夢を追うのね「ごめんね」なんて 背中を見せた西新宿で逢ったひと待っていますと 待っていますと 言えなくて 果てない旅の途中なら重荷になるでしょ 身を引くわ一度でいいの 名前で呼んでそれを頼りに生きていくから見上げる星が揺れてます待っていますと 待っていますと 言えなくて 悲しい恋をくりかえすキライになれたら楽なのに幸せ はじめて 教えてくれ…

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