佐分翔

君と花 – 佐分翔

花はずっと待っていた 君が居なくなったあの日から
土砂降りの雨に打たれても 強く吹き付ける風の日も

信じてた君の言葉を 耐え難い苦しみも 絶え間ない悲しみも
全てを花弁にあずけて

昨日だよ 花が枯れて散っていったのは
昨日だよ 花が初めて泣いたのは
かすかに残る君の面影 温もりを抱きしめて眠ったのは

君はずっと思ってた 残してきた花のこと
嬉しそうに 時に 寂しげに笑う花のこと

走り続けた何度も転んだ 突き動かしてたのは
僕を待つ花への 海より深く空より広い愛だった

昨日だよ 花が色を失ったのは
昨日だよ 花が光を失くしたのは
もう二度と優しかった君の笑顔には会えないんだと泣いたのは

花は生きていた たしかにあの時を
自分が動けない運命を 本気で恨んだんだろう
どれだけ永遠を望んでも 僕らを包むのは一瞬の儚さで
それでも信じてた 君と花

昨日だよ 花が枯れて散っていったのは
昨日だよ 花が初めて泣いたのは
かすかに残る君の面影 温もりを抱きしめて眠ったのは

昨日だよ 君が花のもとへ辿り着いたのは
昨日だよ 君が初めて泣いたのは
どんなに呼びかけても目覚めない花を抱きしめて泣いたのは

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