中村錦之助

  • やくざ若衆 – 中村錦之助

    親の無い子は 旅から旅へ売られ売られて 角兵衛獅子今じゃやくざの 股旅合羽影もやつれて 秋の祭の笛に泣く お月さん、また、あッしに、仲のいい親子づれを見せつけるんでござんすか。親なしッ子の半四郎には、こいつがいっち罪な眺め――これから夜道をかけても、故郷へ帰り、むかし遊んだドングリ山から、思い切り呼んでみたくなりやした。お父ッつあーんお父ッつあーん―― 月が出ている 一本松に幼馴染みの まるい月誰…

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