三木ゆかり
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東京レイニーブルー – 三木ゆかり
テレビの予想も 外れて降り出す冷たい雨に 飛び込んだ店悪戯(いたずら)過ぎるわ 癒えない傷をなぜ捲(めく)るよな 偶然あなたが誰かと 幸せそうに奥のテーブル グラス重ねる東京レイニーブルー息もできずに 逃げ出してたわ 気づかれぬよに東京レイニーブルー忘れたい男(ひと) こんな時に 残酷ね 笑って話せる 心の広さは死ぬまで私 持てそうにない公園通りは 冬色模様ポインセチアも 濡れてる雨に彷徨(さまよ…
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黄昏に抱かれて – 三木ゆかり
北国行きの 電車に乗ってあなたのことを 尋ねたい“ごめんなさい”を 言えないままであんな別れを 悔やんでる夢を選んだ私 都会(まち)に疲れていたあなたいつしか無口な距離で 違う空を見てた黄昏に抱かれて 指先を伸ばせばあなたが夢だった 失くして気づいたの…愛している 北国行きの チケットの駅今頃さくら 咲く頃ね花びら頬に 散りゆくままに写真のふたり 笑ってたもっとあなたの愛に 私向き合えば良かったい…
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東京ジェラシー – 三木ゆかり
淋(さび)しがり屋の暮らすこの都市(まち)は秘密だれもが 上手に隠すそしてあなたは見透かす様に私の肩に手を廻した男と女 それだけなのにこのまま 終われないときめきが苦しくなる 東京ジェラシー逢う度にこれきりと 決めているくせに逢いたくて抱かれたくて 東京ジェラシー愛してるなんて どうかしている どんなルージュも今は似合わない迷う心で くすんでしまうだけど愛して愛されたくてあなたも同じ気づいている絡…
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届かぬ想い – 三木ゆかり
どんな 嘘も分かるそれが女ですきっと 今頃あなた別の 誰かを抱くの冬の海 来ぬ人待てば心まで 凍えるけど届かぬ想い 断ち切れないどこまで 愛したら涙… 終わりにできる だから 独り芝居いつも幸せとそれも 夢と想えば今日も 生きられるから雪の華 真白な愛であの人を 積(う)め尽くして届かぬ想い 口にしたらあなたは 背を向けるそんな… それだけの恋 雪の華 真白な愛であの人を 積め尽くして届かぬ想い …
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紅の雨 – 三木ゆかり
青空でした あの日の空は桃の花が咲く 丘の上貴方に寄り添い 見下ろす町は私を優しく 迎えてくれたここに 嫁ぐ日 夢見てたあれは 八年前の春紅の雨 雨が降る今年も貴方に 逢いに来ました紅の雨 雨が降る両手を合掌(あ)わせて 貴方の名を呼ぶ 雨散る花は 貴方の命最後の言葉が 嫌(いや)でした“シアワセになれ”と 私の涙かぼそい右手で 拭(ぬぐ)ってくれた愛を 教えてくれた人生きる 強さをくれた人紅の雨…
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名残り雨 – 三木ゆかり
無茶な飲み方するなよとお酒さえぎり 叱られた何も言わずに 酔わせてよ今夜かぎりの ふたり酒情け知らずの女ですあなたの心も 優しさもきっと 恨んでしまうだけ叶わぬ恋なら 何故抱いた未練でしょうか 名残り雨 あなた ごめんと言わないで胸が想いが 壊れそう冬も間近な 烏頭坂(うとうざか)肩が触れ合う ひとつ傘情け知らずの女です涙が勝手に 溢(こぼ)れたらあなた 最後に抱きしめて叶わぬ恋だと 知りながら未…