三善英史

  • 少年記 – 三善英史

    下駄の鼻緒が 切れたとき白いハンカチ 八重歯で裂いてだまってすげて くれたヒトあゝ くれたヒトおねえさん~ はつ恋屋敷町そのあとぼくは オトナになりました三月一日 花ぐもりでした 風邪で早引き した夕暮れ庭の紫陽花(あじさい) 切り花にして格子にさして 行った人あゝ 行ったヒトおねえさん~ 雨傘水たまりあのあと何故か 逢えなくなりました六月九日 梅雨(つゆ)さなかでした 上り列車を 待つぼくに春に…

  • 母さんの涙歌 – 三善英史

    母さんの好きな歌涙の味がする幼い日 子守唄明るくやさしい 声枯れた僕を育てる 苦労にそまり母さんの 好きな歌涙色して 悲しいなあ 母さんの笑う顔淋しい影がある幼ない日 頼よせたきらきら輝やく 目が消えた僕を守って 力がつきて母さんの 笑う顔泣いている様で つらいんだ 母さんの明日(あす)の夢必ず咲かせよう幼ない日 胸の中話した幸福(しあわせ) 叶えよう僕にすがって いついつ迄も母さんの 明日の夢き…

  • 美少年~森蘭丸 – 三善英史

    同じ散るなら いさぎよく花と散りたい この命燃える炎に つつまれて我は男の 夢を見る主は謡う 主は踊る主は謡う 主は踊る幸若舞の 幸若舞の 敦盛を 細いもとどり 前髪をほどく泪の ひとしずく鳴るは寄せ手の 陣太鼓我は男の 声を聞く主は謡う 主は踊る主は謡う 主は踊る桜吹雪の 桜吹雪の 本能寺 たとえかなわぬ 戦(いくさ)とてのちに伝わる 名を惜しむ弓矢とる手は 細けれど我は男の 道を往く主は謡う …

  • 博多夜船 – 三善英史

    逢いに来たかよ松原越しにヨー博多通いのアレサ夜船の 灯が見える灯が見える 恋の夜船は夜の間にかえせヨー明けりゃ仇波アレサ浮名の 波が立つ波が立つ 波も荒かろ玄海あたりヨーかえしともないアレサ未練の 船じゃもの船じゃもの 人気の新着歌詞 円山・花町・母の町 – 三善英史 母になれても 妻にはなれず小さな僕を 抱きしめて明日におびえる 細い腕円山 花町 母さんの涙がしみた 日陰町母の姿を …

  • 細雪 – 三善英史

    死ぬほど好きと 今はただ叫んでみたい あなた過ぎ去る人は もう白く冷たさだけが光る雪よ降れ降れ想い出連れて幸せ薄い私でも泣くことだけは辛い雪が そして過去が哀しみを 連れてくる 愛していたと 今さらにこぼれて落ちる涙かすかな希望(のぞみ) 抱きしめた私も悪いけれど雪よ降れ降れ想い出連れてあなたのために生きてきた私に死ねと言うの雪が溶けて 春がすぐそこまで やってくる 雪が溶けて 春がすぐそこまで …

  • 遠い灯り – 三善英史

    さよならね さよならと別れ道まで来たけれどこの指がはなれない何故なら恋だもの灯りが見えるわ あの部屋にあなたを待ってる 影がうつるわ明日(あす)また逢えると 涙ぐむわたし いつまでも いつまでも忘れないわと眼を伏せてただ独り帰るのよ何故なら恋だもの泣き顔なおした 水たまり知ってる人にも 顔をそむけて切ない想いに 耐えているわたし 哀しいいたずら 別れぎわあなたはこよりの 指輪をくれたはかない夢でも…

  • わかれの夜道 – 三善英史

    渡された傘の柄(え)に 温もりが少し残る送られて外に出たら 今夜も雨模様泊まっておゆきの ひとことを聞きたい私の 気も知らず肩を押す~ 好きなひと 振りむけば物陰で 白煙(しろけむり)タバコひとつ送られて足が重い 巷の灯が赤い今にも泣きたい この心耐えてる私の 気も知らず指を振る~ 好きなひと すれ違う人はみな 倖せな顔をしてる送られて独り帰る 夜道はまだ長いも一度お側に 廻れ右したがる私の 気も…

  • 彼と… – 三善英史

    たそがれが あの窓におりて来てカーテンをむらさきに そめている坂道の あたりまで出迎えに行こうかと手を休め ふと思う彼と くらしているこの部屋でいつかは泣く日が 来るだろうかカタカタとサンダルを 踏みならしバスが着く時間見て 走り出す 街の灯を 肩寄せてみていたらこの人は何だろうと 感じるの一年が 過ぎたのにまだ彼は誰にでも妹だと 話してる彼と くらしているこの部屋でいつかは泣く日が 来るだろうか…

  • 愛のいさかい – 三善英史

    安物でいいからと 指環をねだり今朝も小さな いさかいをしたそんなものつまらない 見栄だと叱りぷいとどこかへ あなたは消えたもしもこのまま 帰って来なければそれはそれで 仕方ないでしょう寝転んで見渡した ガラス窓の隅にめずらしく青空が 小さく見える 指環など本当は ほしくはないがなぜか一言 からんでみたのこんなにももつれ合う 結果になると誰があの時 考えたでしょうもしもこのまま 終わってしまうなら愛…

  • 愛の千羽鶴 – 三善英史

    この千羽鶴は 千粒の涙……愛の願いも途絶えた今北の海に流しますさよならそえて 流します潮騒かすかにひびく 暗い夏の海で一人泣きその悲しみを一片(ひとひら)また一片(ひとひら)たたんで作った 千羽鶴 つのる想いをこたえて泣き北の空に飛ばしますさよならそえて 飛ばしますあなたをお慕(した)いすればほほに紅がさして しまうのにそのほほ紅も一粒また一粒こぼれる涙に 消されます 夕凪静まる浜で あなたの想い…

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