ミズシラズ

ストレイシープ後進曲 111 ver. – ミズシラズ

九月、満月。いつになく終わらない熱
瀕死のレゾンデートル。枯れかけた夏草の香る
リュックに『罪と罰』。駆け出した右腕を掴まれ
万事休す。点滅する蛍光灯を眺めてる

九月、色褪せる。いつになく明けない夜
冷たい指尖が震える。君がくれた気持ちさえ持て余してる
「名前は? 学校は? 親は? どうしてこんなことしたんだ?」
悪いのはお前らの方だ。話してもどうせわかんないだろ

わかんないんだろう……わかんないだろ?

社会とか将来とか、実体のない期待をちらつかせて
許すとか許さないとか、勝手に決めたルールを押し付けんな
鳥籠のカラスみたいに無力感に慣らされてしまうぐらいなら
いっそ。いっそ、いっそ、いっそ……

深夜一時半のランナウェイ、此処じゃないどこかへ
不安さえ追い着けないスピードで
イヤホンと反抗をポッケに、見知らぬ街の隅で
血の滲んだ唇を噛んでる

青春なんて臆病な
大人たちが夢見た透き通るフィクション
従順なんか蹴飛ばして

知らない行き先のバスに飛び乗って、声だけ殺して
明日に抗って、時計なんか昨日に捨てて行け
夜明けが迫って、空っぽになって「もう全部いいよ」
身一つの僕らにはゴールなんかいらないから

彼方、地平線から訪う風。碧落の群青色
かばんに隠し持った錆び付いたカッターナイフで
机に彫った「未来」、破り捨てた上履き
明日なんか来ないと思ってた

健全なんて臆病で
生き残った野次馬の醜いリビドー
永遠なんか押し退けて

進め、生き急げ。ピストルが鳴って、息を吸い込んで
傷を引き裂いて、命乞いなんてする奴は置いてけ
火を盗んで、水に飛び込んで「理由なんていいよ」
手放した僕らにはルールなんかないから

「なんで、なんで」って世間は言うけど
言葉にすれば消えてしまう
辞書にない感情で息してる

君があの日、美しい秋空の日
汚れ染まったこと、大人たちは知らない
生き延びてくために 傍観を続けるのか?
なぁ、思い出になる前に、せめて自ら……

ふと立ち止まって
街の灯かりが妙に優しくて
逃げ出したい……
投げ出したくて、自分を騙して
孤独を叫んで、僕は何者なのか?と空に問う

幕を切り裂いて、裸足で走って
明日に抗って、時計なんか昨日に捨てて来た
膝を擦り剥いて、それでも走って「僕は僕でいいよ」
身一つの僕らには、手放した僕らには
真っ新な僕らには、名前なんかいらないから

九月、満月、音楽、約束
ピアス、保健室、暴力、告白
「待ってる」、黒い靴、襟を崩したセーラー服
窓を割る、秋桜、今此処に在る感覚

自尊心、不条理、深夜二時の踏切
ドビュッシー、河川敷、君の手にふれたあの日
花火、裏切り、黒い煙、夕立ち
飛行機、ブリーチ、アイデンティティ

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