シャンモニカ

エチュード – シャンモニカ

夏の夜ベランダ
星を待っているふたり
青い風が心攫って
昨日の喧嘩も
何もなかったかのように
月明かりが頬照らして

鳥のように歌う
君をみてたら
僕も飛べそうさ
水のような涙
溢れるわけを
知りたいんです

夏の夢抜け殻
拾い集めたふたり
手を繋いだ心躍って
昨日と違った
思い出ひとつふたつ
塗り重ねた頬染めて

同じ屋根の下
ふたりはなぜか
戸惑ってるのかしら
曇り出した空
降り出す雨を
眺めているの

時間は流れて
離れ離れのふたり
赤い糸はそっとほつれて
永遠を誓った
物語はありきたり
月明かりはもう萎んで

言葉じゃなくても
胸の奥では
音が鳴ってるのになあ
星の夜の底
ふたりの影を月まで伸ばす

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