キノコホテル
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桃色吹雪 – キノコホテル
焦がれる唇 蓋をして他人のふりなど 嫌ですわ 色を匂わせながらおぼこな振りをした蒼き娘は 見る影もなしや騙し騙され 煉獄まで 乱れ飛ぶ 色情の嵐視界も塞ぐほど見上げればほら 破滅の銀河きらきら あの人は もうお見通し掴んだ 指先を離さない もう離せはしない紅蓮に燃ゆる お供して 涅槃まで性春の候 逃がさぬわ百花繚乱 くるい咲き皆んなが見てる目の前で さかしま女は 止まらないさかしま女は 悩まないさ…
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誉め殺しのブルース – キノコホテル
何の言葉も発しないまままた1日が通り過ぎた大人になってみたところで何かに 成れるわけじゃない 判で押した 顔で俯き一点を見つめ続ける濁ったガラス玉ご都合主義の紛い物 何でも出来ると 人はいうの強く優しい人だというのあなたが勝手に期待してる何処にもいない私 あからさまな悪意より余程タチが悪い 善意の暴力美辞麗句を並べて酔ってるのはあなただけ 高潔な魂ほど傷が目立つから鈍感な人たちに踏み荒らされぬよう…
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ふしだらに誠実 – キノコホテル
朝からイライラ訳もなく悲しいのは何故傷つけるつもりなんかないの本当はただ乱れたいだけなの 大声をあげて人目なんか気にしないで悩ましげに顔背ける偽善者を逃さない 嵐前の静けさ 私は美しき暴君慰めてくれるのは誰?嗚呼、このまま枯れてく私を ただあなたは見てるだけね 熟れゆく衝動のオルケスタソーダ水の海 ダイブして無重力に飛ばして人肌恋しい ヘドニスト冷めた愛に背を向けたまま眠りに落ちたら 大丈夫よいつ…
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夏ノ輪舞 – キノコホテル
死神が舞い踊る 西から太陽は登る黒い旗靡びかせて風は節制をうながす悪魔に繋がれた恋人たちは幽閉されて運命の輪 回り出すの待っているだけ 悟り切った隠者と眠った騎士たちを満月が照らす蒼い夜 バベルの塔が崩れおちる吊られたままで 笑う男なんのことやら関心もなく戦車が街をゆく 有り余る愛 手にした女帝運河に金貨 ばら撒いて手放そうとしている富と権力 響くファンファーレ審判の時正義は盗まれた棒立ちの魔術師…
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サイキック・ハイキック – キノコホテル
邪魔ねあんた退きなさいよ私の道開けなさいよ随分しぶといじゃないのまだ生きてたなんて 知らなかったわ相変わらず パッとしないじゃないの一人じゃ何にも出来ないから虎の威を借るなんとやら のんべんだらり酒飲んで坊や達 侍らせて高見の左団扇これも仕事 文句あるか 血反吐はいて 生きる気持ちが分かる訳ないさあんたが売った魂此処にまだまだございます 丁々発止にすらならぬ 虚しや口の利き方から学び直して こんな…
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地獄列車 – キノコホテル
歩けよほら歩け無理なら走りだせ働け 泣きながら吸い取られてお終い 笑う女詰んだ男無邪気な声で『いただきます』駄目駄目駄目我に返れ車もバイクも売らないで 恋も愛も知らない不器用で穢れなき男時は流れ今失うものはない きみが夢中な女の子とんだペテン師じゃないの今すぐ目を醒ましましょ人生終わるわよきみが夢中な女の子手に入る訳がないのお金持ちの恋人の言いなりのお人形 笑う女詰んだ男無邪気な声で『いただきます…
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東京タワーだけが見えない部屋 – キノコホテル
18階の窓から 茜雲を見ていたこの空は何処までも続いていると思ってたここから私出られない出たくないのかも 知れないそうよ一生 出たくない他に居場所はもう無いの 引き裂くような轟音が何もかも飲み込んで行った怖いものなんかなかった世界は私の味方だった狂気に沸いた歓声は私にはもう届かないのそれでもまだ生きていたきみが隣に居たから 東京の空はよく晴れて抉られた傷も乾かすでしょう明日からまた 下り坂ね近付く…
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不祥事 – キノコホテル
改札越し 不意に手を伸ばして口づけしたうら若き乙女みたい浮き足立つ 気持ちオフにしたら振り返らずに 雑踏に消えてゆくだけ次の 約束はしないわ コートの中まだ二人の香りが混じり合ってまぐわい続けてるのを見られているような 駅のホーム 自意識さえも まだ鎮められないくすぶる残り火が今も駆け巡っている夕日が落ちて行く そう あなただけ呼吸をさせてくれるの溺れる私は乾き切った この夜を一人じゃ泳げない現実…
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私の讃美歌 – キノコホテル
憂いの数だけ手にした 美しさを誇れ 貴方は負けない嵐の中で咲き誇る 薔薇はそう一輪で良いの ワイン傾けてセラピスト気取り誰か助けた つもりの私目元潤ませて 聞いてくれるけど救われたいのは 私です 敵ばかりを 作りながら手にした暮らしも 今はそれなりには 気に入ってるの褒めてあげましょう あなたは負けない嵐の中で咲き誇る 薔薇はそう一輪で良いの ひたすらに遠く伸びた雪道に途方に暮れる 朝があっても …
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夜はおあずけ – キノコホテル
そうねやっぱり 私が数段上ねあなたなんか ライバルにもならない誰が見たって 器が違うのよ思い知って 身の程弁えなさい 誰かの周りチョロチョロ 取り巻いてばかり思惑がバレバレよ お・あ・ず・け Saturday Night悪いけどお先に失礼無駄話をしてる暇などないの 何処へ行くの 旅の途中は予報なんて あてにならない現在は現在で 未来は未来の風を起こせ 嵐の目になれ 一度くらい 地べた這いずりなさい…