まつざき幸介

  • 砂時計 – まつざき幸介

    少しづつ少しづつあなたの想い出消してゆく今ならば今ならば我が侭 気まぐれ優しさも涙のつぶだけ愛して憎んで許した人私の中から消えてゆけ砂時計みたいに少しづつ 少しだけ少しだけあなたの想い出辿らせてあの頃は あの頃はあなたの寝息が子守唄夜明けを待つたび寂しさこみあげ震えていた見えない明日に怯えては砂時計 何度もくりかえす 涙のつぶだけ愛して憎んで許した人私の中から消えてゆけ砂時計みたいに少しづつ 人気…

  • NAGASAKI物語 – まつざき幸介

    Rainy dayNAGASAKIで濡れてた おまえを抱きしめてRainy nightNAGASAKIで濡れながら 別れに泣いている 船の灯りに照らされた 赤いレンガの落書きにふと見つけた涙のあと わかりすぎる俺さこのやさしい街で いくつもの恋が生まれてこの悲しい街で いくつもの恋が消えてく 愛していたのさ 愛しているのさその瞳 くちびるも 想い出さえも忘れないでいて ふたりのメモリー NAGAS…

  • もう一度シェイク・ハンズ – まつざき幸介

    広い空の下 隣り合わせても気づかぬままの人もいるふらりくぐった居酒屋でこころ触れ合う人もいる幼馴染に出会ったようなそんな気がして微笑み返し偶然でしょか 運命でしょか遠い昔のえにしでしょうかシェイク・ハンズ shake handsもう一度シェイク・ハンズこの手でシェイク・ハンズこころでシェイク・ハンズもう一度シェイク・ハンズ 顔を見合わせて あいさつを交わし語り合ったり歌ったりそれがほんとの 倖せと…

  • 月の秤 – まつざき幸介

    愛がやせてゆく心変わりがわかる夜がくれた月は愛の秤(はかり)傷ついた 女だねそうよ 十三夜三日月も満月も違う顔に見えるけどたった一つ 心そのものあゝルナ リブラ心が流す赤い血が涙に変わるなら泣いて 泣きあかすだけ睫毛(まつげ)溶けるほどに 愛を食べてゆく時の流れが憎い窓にかかる月は愛の秤残酷な あなただねそうよ蒼い月紅い月 朧月違う顔に 見えるけどたった一つ 心そのものあゝルナ リブラおまえが 帰…

  • おもいで通り雨 – まつざき幸介

    命を懸けて 愛しても実らなかった 恋がある想わぬ人に 想われて傷つけ悔やむ こともある人生切なくて そしていとしくてほんの少し ほろ苦いああ 夢のように 時は過ぎたけど振り向けば みんな通り雨 別れたひとは どうしてるやり直したい 恋もある溜め息ひとつ つくたびに面影胸に よみがえる女はひたむきで そして泣きながらほんの少し 嘘もつくああ 過去があって 現在(いま)があるけれど振り向けば みんな通…

  • ふるさと川 – まつざき幸介

    岸辺の雪が 解ける頃一緒に摘んだ 蕗のとう初めて知った 恋なのに心を明かす すべもなく…あぁ青春(はる)の痛みも あぁなつかしいふるさと川よ くちびる淡く ふれた日は桑の葉ゆれて 蝉しぐれ山なみ青く 空高くこの世に君と ふたりきり…あぁ胸に今でも あぁ流れて行くふるさと川よ 夕陽に染まる 花すすきおさげの髪に 赤とんぼまぶたを閉じて 思うのはきらめく水面 遠い憧憬(ゆめ)…あぁ時の彼方に あぁ置い…

  • 悲愛 – まつざき幸介

    鏡に映る 夕日の影に沿わせるように ルージュを引いて窓から見える 摩天楼にも背中を向けて あなたを抱きしめるいつだって 幸せなど背伸びして 求めた訳じゃない悲しすぎる愛を 行きずりと呼びましょう涙隠して 交わし合うのよ燃える口づけ 夜明けの空の 色を見たいと一度もそれを 叶えられずに帰らなくちゃと ボタンを掛けるその仕草に 心が揺れているちょうどいい 幸せなど私の他に ないはずなのに悲しすぎる愛を…

  • 願い – まつざき幸介

    翳りゆく街並み 海風が吹き抜けるふたりで暮らした 部屋が蘇る季節の香りと 甘い髪の香りが貴女の後ろ姿 探させるあの日見た夢は ずっと自由だったと思うよ限りなく広がる空 眩いほどに 青くそして願おう遠い日々が溢れる場所からまた 愛し合えるよう 走り去る車の波も人影も黄昏ゆく景色に 飲み込まれてく優しい雨に打たれ 思いがけず遠くまで思い出を抱きしめて 来たようだあの日出た旅は きっと自由過ぎたと思うよ…

  • 思い出にする前に – まつざき幸介

    こんな時が いつかは来ると分かっていたわ 幸せなんて夢だと 夢だと愛することは 止められないわ誰かの元へ 急ぐあなたに涙は 邪魔なだけそして季節さえ 彩(いろ)を変えた 思い出にする その前にもう一度 お願い抱きしめてやさしい 言葉などいらないの私にください 最後のぬくもり 花をいつも 窓辺に飾りあなたの好きな お酒を揃え待ってた 待ってたままごとみたい 小さな部屋で約束なんて なくてもいいと命を…

  • 哀しみのアドレス – まつざき幸介

    今でもふと 人込みの中あなた探してる 私がいるの電話のベル 鳴るたびになぜか心ふるえる 私がいる あなたは 帰らないのに愛が消えて くれなくて…ロンリネス ハロー ロンリネス たそがれの街 灯りがにじむこの哀しみを 風よ届けてアドレスはあなた あなたの胸の中 愛したこと 悔やみたくなくていつも幸せの ページをめくる失くした恋 痛みだけ残し憎むことさえ できないのよ 季節は 幾つもすぎて…

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