なつこ

  • ガラスの蝶 – なつこ

    さみしくないの 愛しいあなたは街の灯りが 震えてにじむこんな夜はいつもの やさしい腕がたまらなく たまらなく 恋しくなるの 強がって 背中向けてあなたから 飛び立ったのに ひび割れて キラキラとなみだ散らし 落ちて行くひとりじゃ 飛べないのガラスの蝶ね… わたし 愛してくれた 誰よりあなたは私ひとりの ひとじゃないのにさみしがって泣いては わがままばかりつらいのは つらいのは あなただったの 帰り…

  • あなたのかもめ – なつこ

    凍りついた 壊れたメロディー氷雨の夜に優しく触れて 溶かしてくれた人 待ち焦がれて夢焦がれて鳴き泣き涸れて 堕ちてゆく 私はかもめあなたのかもめ夢ならいいかもね私はかもめあなたのかもめあなたの海で 暮らしたい 波に揺れる 月モノクローム春まだ遠い所詮女に なれない運命(さだめ)でいいわ 恋焦がれて愛焦がれて羽根を焦がして 燃えてゆく 私はかもめあなたのかもめ嘘ならいいかもね私はかもめあなたのかもめ…

  • 失楽園 – なつこ

    私 そそのかす誰かの 声がする隠れても 隠れても聞こえる心の奥 「正直になれ」と 春は ヒヤシンス 夏には 白い薔薇幸せを 花瓶に活けるけど胸の中に 木枯らしが 吹くわ 私 どうして 嘘が 下手なの?好きな そぶり 出来ない貴方に 抱かれて まどろむ 夢の中あの人を 捜してる 白い シーツの海 ごめんね ごめんね 忘れられないのよあの人に 帰りたい私 失楽園 ピンク・サファイアと 煌めく エメラル…

  • 夢貯金 – なつこ

    もう今は 色が変わった古い 日記帳エンピツの 幼い文字が綴る 昔の私 オーロラが 踊る国犬ぞりで 走るのよ風邪を 引くたびいつも 一人きり空想の 翼広げたわ だから 背伸びしたり諦めて 生きるよりも涙を 力に変えて夢を 貯めてゆこう 笑顔さえ 忘れるほどの日々に 追われてるすがりつく 小さな命老いた 大切な両親(ひと) 満天の 星の下太陽が 燃える海いつの日か また愛される 私美しい 花に囲まれて…

  • シリアスにロマンスを – なつこ

    火傷しそうな 恋をしたあの頃のふたりシャンパンに映してる眩しいシルエット 愛してる 囁いてシリアスに ロマンスを紅く染まる こころときめかせてもういちど もういちどシリアスに ロマンスを 居心地のいい 恋なんてもどかしくなるのもっとあなたをつよく感じていたいわ 月明かり 灯したらシリアスに ロマンスを長い夜を そっとたぐり寄せてもういちど もういちどシリアスに ロマンスを 傷ついて かまわないシリ…

  • 小樽 雪あかり – なつこ

    今年も永い冬が来る待ち焦がれた人もいる ほたる色した雪の華北運河に舞い降りる 今宵夢見しその先は 愛しい君のその笑顔 ひらりひらり 如月(きさらぎ)の夢それは祈りあこがれと想い出は小樽 雪あかり ながむる空に降りしきる聞こえますか 雪の音 変わらぬまちの ぬくもりが時が止まりここにある やがて儚く消える灯も 心にそっと咲き誇る ひらりひらり 如月の夢それは願いあこがれと想い出は小樽 雪あかりひらり…

  • 氷の焔 – なつこ

    ねえ 指先は ああ 熱いのに終わりなのね わかるのよ嘘をかくす こころも 別ればなし すればいい黙って聞いて あげるわ このまま あなた 抱いて寒い胸に 抱いてよこごえて こごえて 私が 凍りつくまで愛は 愛は消えない 氷の焔 ねえ 唇が ああ 冷たいわ窓にささる 三日月が見てる じっとふたりを 泣いてなんか あげないわ死にたいなんて 言わない 捨てればいいわ あなたもっと私を 傷つけ壊して 壊し…

  • 星のふるまち – なつこ

    音も立てずに 日が暮れて大峰山を月が照らす流れる風は さらさらと遠い昔のままね 私が生まれた町 忘れはしません 蛍舞う頃 また会えますか 笑顔咲く街 みなかみは優しさがあふれてる 天神平 まんてん星あんな夜空は見られません流れる星は きらきらと願うことただ一つ あなたと出会った場所 忘れはしません 夏薫る頃 また会えますか 星のふる町 みなかみは思い出があふれてる 赤谷湖上の 夢花火忘れかけてた思…

Back to top button