かつき奈々

  • 港のなみだ駅 – かつき奈々

    夜明け間近の 始発に乗ってあなた忘れに 来た港町波に浮かんだ 面影にそっと そっと さよなら…云うわたし鴎が啼くから帰ろう 鴎が啼くから帰ろうここは港の… なみだ駅 赤い夕陽は 燃えてるけれど女ごころは 寒いのあなた夜は一人じゃ つらいから夢で 夢で 今夜は…逢いに来て鴎が啼くから帰ろう 鴎が啼くから帰ろうここは港の… なみだ駅 抜いた指輪を 波間に投げて終りですねと あきらめましたいつかどこかで…

  • あばれ太鼓~無法一代入り~ – かつき奈々

    どうせ死ぬときゃ 裸じゃないかあれも夢なら これも夢愚痴はいうまい 玄海そだち男命を 情にかけてたたく太鼓の あばれ打ち あれは玄海 黒潮が風に逆巻く 波音かそれとも祇園の 夏祭り響く太鼓のあばれ打ち赤いほうずき 提灯にゆれて結んだ 松五郎ドンと断ちきる 勇み駒右とおもえば また左ばちとばちとが 火を吹けば早瀬飛び散る 波しぶき意地なら 腕なら 度胸なら無法一代 男伊達 櫓(やぐら)太鼓の 灯(あ…

  • 河内おとこ節 – かつき奈々

    河内(かわち)生れの 風来坊は生きのいゝのが あゝ… 売りもんやサテモ 皆さま おそまつながらこゝが男の 舞台なら太鼓叩いて 見栄(みえ)を切る喧嘩囃子(けんかばやし)の 河内ぶし 一に度胸や 二に人情や後は腕ずく あゝ… 腕しだいサテモ 皆さま 悪声(あくせい)ながら坂田三吉 物語り派手な掛声 頂いて唸る男の 河内ぶし 馬鹿な息子と 叱ってくれる俺(わい)の親父(おやじ)は あゝ… 生駒山(いこ…

  • 愛恋海峡 – かつき奈々

    雨の降る夜 港で出逢いふたり黙って 冷酒飲んだお伽ばなしが 本気になっていつか肩を擦り寄せた船が出てゆく あなたを乗せてゆく夜の海峡 愛恋海峡 わずか二年の 年月だけど嘘も真実(まこと)も信じてこれた男と女と 旅路の果てでいつも道に踏み迷う船が出てゆく 望みを連れてゆくうしろ姿の 愛恋海峡 そっとあなたが 耳朶(みみたぶ)かんだ熱い痛さが いまでも残るないものねだりの 幸せさがし少し夢を見ただけね…

  • 黒田の殿さま – かつき奈々

    博多のどんたく 皆で踊る踊らにゃ博多の もんじゃない黒田の殿さま 裃ぬいでサンバのリズムで 踊るげなア、そうげな そうげな ほんとげな黒田の殿さま よか男ハア…よか男 福岡なまりは おかしゅうてならぬふうたんぬるかて なんじゃいな黒田の殿さま 知ったかぶりでおふろがぬるいと 云ったげなア、そうげな そうげな ほんとげな黒田の殿さま よか男ハア…よか男 福岡ドームは 野球で燃える勝っても負けても 人…

  • 雪岬 – かつき奈々

    海は灰色 雪まじり鳴いて鴎が 風に舞う恋のつらさを 哀しみをちぎり捨てても なおさらに…あゝ 想い出させる 雪岬あゝ あなた恋しい 雪岬 すがりついても くだけ散る夢ははかない 白い波甘い言葉に 優しさに燃えてすごした あの夜よ…あゝ ひとり淋しく 雪岬あゝ 涙こぼれる 雪岬 胸をさすよに 吹く海風(かぜ)に未練心が つのります逢えば泣かせる 人だけど熱いささやき ぬくもりが…あゝ 忘れられない …

  • こぶしの花 – かつき奈々

    思い通りに ならない時はいいのお酒に 呑まれても男の愚痴の 聞き役ならば女の私が 引き受ける春が来ますよ もうすぐ あなた蕾(つぼみ)ふくらむ 辛夷(こぶし)の花も 母が仕立てた 大島つむぎ袖を通せば 想い出す男を花に しないもするも女の甲斐性と 聞かされた夢の後押し させてね あなた風にうなずく 辛夷の花も 肩に余った 苦労の重荷どうぞ半分 私にも男は家の 大事な柱女は礎(いしずえ) 黒子役(く…

  • 湯島の女 – かつき奈々

    女に生まれて 来たことを今更恨(うら)んで どうなりますか湯島天神 白梅(しらうめ)が泣いてはらはら 肩に降る女って 切ないねお蔦 切ない 湯島の女 別れろ切れろの 切り通(どお)し諦めましたと 夜風が通る義理のたてじま 黒繻子(じゅす)に何故に馴染まぬ 江戸小紋女って 哀しいねお蔦 哀しい 湯島の女 恩あるお方に 従って誠(まこと)に生きるも 男の誠いいのいいのよ うつせみの恋はこの手で 幕を引…

  • 男花 – かつき奈々

    荒い波風 どどんとうけて睨(にら)む玄海(げんかい)灘 雲竜吼える俺が選んだ 男の道だ意地で咲かせる 意地で咲かせるアンアアンアア 男花 まげてまがらぬ 男の義理が女ごころを 泣かせてぬらす命二つが あったら一つおいて行きたい おいて行きたいアンアアンアア 男花 人に頼れば 自分に負けるつらいときには にっこり笑えどうせ死ぬときゃ ひとりじゃないか捨てて咲く身の 捨てて咲く身のアンアアンアア 男花…

  • 出世船 – かつき奈々

    船のどてっ腹 蹴とばす波を意地でのりきる 人生航路浮世荒海 根性しめてエンヤどっと 夢抱いてコラエンヤどっと まっしぐら明日へ漕ぎ出すョー 出世船 希望(のぞみ)ひとすじ 賭けてる馬鹿がいなきゃ世の中 淋しじゃないか霙(みぞれ)まじりの 薄情しぶきエンヤどっと くぐり抜けコラエンヤどっと まっしぐら苦労 ガマンのヨー 出世船 今は雑魚(ざこ)でも いつかは大魚(たいぎょ)勇気まけん気 やる気が燃え…

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