日本の言葉には
あえかな人々の
諸国(くにぐに)がありました
と聞く
日本の弥勒さま
小夜う児の現身(うつしみ)が
百済(くだら)から降りてきた
と聞く
日本の言葉には
彷徨う児の空蝉(うつせみ)の
諸国(くにぐに)がありました
と聞く
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夏の終わる頃が近づいてくるとつかの間の楽しみが消えていくみたいで笑顔は寝顔へとさざ波立って寝顔は笑顔へとまた寄せかえし渚づたいに誰かの笑顔と並んで重なってどこま
あの頃のぼくらは老いたアリクイのようで路地裏に しゃがみ込んで風が 街に吹いても鬱陶しいままにエレジー 奏でた 街に向けて映画のように死んでくのも羽田を飛び立っ
それでもあなたと夜に歩きたい月の光を蹴散らしてつかの間の刻はくだけ散りもう何も見えないからどうしても あなたとずーっと歩きたい細く屋根の尖る街 それは誰かのいた
父さんの絵葉書の少し読めない文字に・じ・ん・で・るこの真珠飾りの庭の都市百合を飾った蓄音機黒い悪魔の音の函だだだだ だだだだ 進みます父さんはね この海の底が大
夜毎夜毎 夢に咲く百合の君百合から百合へ ささやく花言葉高原の停車場の汽笛ふるわせてゆめうつつのまま閉じたるつぼみを抱きしめてオペラホールの丸屋根の上で視つめて
水晶になりたい地面の中から顔をのぞかせて歌をうたっていたい時々とおる旅人たちに歌をうたっていたいひろがる大空いっぱい水晶になりたい地面の中から顔をのぞかせて水晶
昔私はバレリーナだから心のドレスがいまもゆれてる今は一人いつもあてなし春の嵐の夜の手品師私の心の誰にも見せない青い小筺だから今は何も云わずじっと抱きしめて明日は
もう忘れかけた霜降る月まてば今船が沈む刻の胸に遥か地の星 海にうかぶ今宵 ぼうし かしげ 少しおもいけむり はいて船はくろい森を 阿蘇へかえりたくない かえりた
私の名は朝子です。齢は十八、身長は百六十三センチです。自分では綺麗な方だと想っています。髪の毛は、今短いですが、ぢき長くなると想います。お酒はまだあまりのめませ
ぽっけに石鹸一個入れ軽石手拭頚に下げ君のほそい影踏めばおふろあがりのさむい径街ではどかどかチンドン屋年末特別大バーゲン僕らのお城は長屋裏石炭ストーヴない夜はラヂ
大寒町にロマンは沈む星にのって 銀河を渡ろうかわいいあの娘と踊った場所は今じゃあ 場末のビリヤード大寒町に 雪降るころはもうじきだね 呼んでみようよ輝やけ星よ
この歌は はじめから あなたへのつのる思いで はち切れる歌夜明けには 霧の中 生まれ出す水晶のように きらめき くだけて涙さえ 振り切って背中には うぶ毛だつ翼
どこへ行ったのだろう 遠く遠く遠く誰もが歩いた 夢の彼方の星はなぜあの日 そこに僕と君はいたの?離れても 生きる勇気つかむため?新しい 時間を創り出すため?キッ
あともう一回だけ あなたが笑ってあともう一回だけ わたしがサヨナラするあともう一回だけ あの日を見せてあともう一回だけ わたしがサヨナラするあともう一回だけ あ
午後4時の アメジスト 空向いて風に咲くまだやみがたき かなたへのまだ鳴りやまぬ 胸騒ぎ今たそがれる おもかげが今燃え上がる かの島のうすむらさきの おくりもの
雪ヶ谷寮は、閑静な避暑ホテルとも取れるカッテージ風建物で部屋数は約八十明るい食堂や円形の湯ぶねのあることが判ったスペイン瓦の赤屋根を前景にして、馬込村の丘々の横
朝もやの中に霞んで 消えるまで皆んなで 手を振った 白い翼よQuando olhei a terra ardendoQual fogueira de Sao J
この骨は誰のもの?ボクの体の中にひそむ白い骨この骨は誰のもの?ボクの体の中できしむ硬い骨ぼくが死んで ぼくが消えて骨だけのこるBone, bone, bone,
ホテル花屋 カフェシアターニ 床屋燈カリ 灯シダスコロ茶色い星の カフェ幻しか ファンタジアが鳴り出す頃はこうもり傘のまぶたも潤む 波の朝顔 夜のグラモフォンホ
いとこ同士で 洗い晒しに波打ち際で踊って くだけて他人同士でも 恋人同士でもない僕らのつながり 腕の中に抱きすくめて握りあう 手のひら空に透かしてみると まぶし