霧島昇・渡辺はま子

ヨコハマ懐古 – 霧島昇・渡辺はま子

野毛の山から ボンと鳴る鐘に
明けて波止場の あの蒸気船
文明開化の 煙がなびく
ハマの娘の 千鳥がけ

粋なマントル 山高シャッポ
提げたカバンも 商館通い
馬車がなければ 合乗車
明日の日曜(ドンタク) どこへゆこう

町の盛り場 瓦欺燈が燃えて
夜は牛鍋 やれ源氏ぶし
レターの横文字 忘れた人に
かけてやりましょう 電信(テレグラフ)

野毛の山から ポンと鳴る鐘に
明けて波止場の あの蒸気船
文明開化の 煙がなびく
ハマは日本の表口

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蘇州夜曲 – 霧島昇・渡辺はま子

君がみ胸に 抱かれて聞くは夢の船唄 鳥の歌水の蘇州の 花散る春を惜しむか 柳がすすり泣く花をうかべて 流れる水の明日のゆくえは 知らねどもこよい映した ふたりの

明日の運命(さだめ) – 霧島昇・渡辺はま子

夕焼け雲の かげ映すながれの岸に 語らえどむすぶすべなき ふたつの心アア秋の上海 うずら泣く乙女の胸 紅染めてせつなき色の 夕雲に君が心を 優しく問えばアア雲は

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