美根
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本当は人魚 – 美根
いつもなにかと 力及ばず 追い抜かすこともできない何がいけない 分からない いっそ泳いで渡りたい まわりはうまく世を渡り 毎日をこなしてくのろまな姿を笑ってくれよ 私は目指す場所へ行く 嗚呼 何故 笑い合っても不安で怖いんだろう嗚呼 何故 会話の途中 息がちゃんと吸えないまま 本当は人魚 エメラルドの鱗のたうち回ろう 進め海原まで本当は人魚 涙濡らす鱗ざらり 砂まみれの引きずる尾ひれ地上に生まれた…
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零れる光 – 美根
さあ 手を取って 握りしめた温もりを忘れないまだ見ぬ世界も 恐れなく進んで行ける さあ 手を取って 触れる指に流れてく優しさが此処までの道も 間違いないと 呟く 顔を上げて笑って見せて 僕と君の未来に今日の約束 想い溢れ唄う 歩き続けよう 強く願えば 強く光り刺す 未来が近づいてくる闇を溶かして 零れる光 まだ先が続いてる さあ 手を取って 離さないよ もう二度と戻らない今日までの日々は いつか眺…
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バスタブ・タイムワープ – 美根
夜が明けても 私だけ 昨日の抜け殻朝日に光る バスタブ 洗い流してく しゃがんで気づく ひざの青あざ 窓の外は乾いた雨上がり毎日をここで乗り過ごす 一秒ごとに夏生まれの君とさよなら タイムワープの中で 離れたい 君との時間から「行かないで」ともう言わなくていいんだタイムワープの中で いつの間にか今日も夜に降り立つ泡だらけの体 花火でキラキラ 花火でキラキラ 二人の炎は消えないと 疑わなかったどんな…