片岡鶴太郎

屋台 – 片岡鶴太郎

うらぶれた屋台で1人
12月の風に背中を丸め
人肌よりも熱い燗で
心の涙を飲んだ

酔いつぶれるまで
おまえの面影が
瞼に浮かんで離れない
酔いつぶれるまで
おまえに惚れたまま
記憶の糸を切りたい

愛想の悪い
親父よ つき合ってくれ

ラジオから流れる歌に
正直な気持ちを言い当てられて
コートの襟を合わせながら
心も貧乏ゆすり

雪が降りそうな
静かな夜だから
男は黙って 酒を飲む
雪が降りそうな
空気が染みて来る
屋台で愛を忘れる

おまえのいない
部屋には 灯りもなくて………

酔いつぶれるまで
おまえの面影が
瞼に浮かんで離れない
酔いつぶれるまで
おまえに惚れたまま
記憶の糸を切りたい

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