椎名林檎と中嶋イッキュウ

ちりぬるを – 椎名林檎と中嶋イッキュウ

用意されていた目次そのまま繰り出す日本列島。木蓮、あの乳白色。
さあご覧あれよゝと小豆色へ。雨が止んでは鉄線も。四方位、頼りに
けたたましく蠢くから、五感/六感を閉じてしまいたくなるでしょう。
まあご覧おどろゝし。ちょっとしんどい。いや逃げ果せるだろうか。
「あいたいです。手わたせずじまいのお札、まだある。きゅうにいなく
ならないで。まっておいて行かないで。」と、云っても聞こえないね。
脅威。頭を擡げるあの小さな疑い。述懐。せめて途中で気付けたら、
もう少し傍にいられた。かなりきつい。過度に欲していたのだろうよ。
「ねえずっとひとの具合ばっか見ていない? 他者より自分を気にして
おいてくれ。まっておいて行かないで。」と、いよいよ妙な独善‥。
有象無象の愛を飲み干して、霊感宿した。引き換えにあなたは、命を
差し出した。そうでしょう? まあゝ幸福だったって云って欲しい。
あゝいっそ、最期にもっと伝えたかったけどいま、依然として思って
います。むしろ、前以上に大好きです。ぐっすり寝やしゃんせ。深い夢
見やしゃんせ。

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