新田晃也
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昭和最後の歌うたい – 新田晃也
悲しい女が 銀座にいたよ俺は名もない 弾き語りそんなに飲んだら 躰にさわる隅に隠れて 泣けばいい似合いのブルース 想いを込めてたかが歌だが 寄り添いうたう昭和最後の 歌うたい きらめくミラーが 彩(いろど)る店は走り書きした リクエストつぶれたお客に この肩かして車さがした 夜明け前つらさを忘れて 夢見たがりに愛を灯して 寄り添いうたう昭和最後の 歌うたい わかっているのさ 時代がちがう俺の昭和が…
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霊山太鼓 – 新田晃也
仰(あお)ぐ名峰(めいほう) 剣(つるぎ)の岩が天を衝(つ)くよに 華(はな)よとばかり負けてなるかとエ~ 唸(うな)りを上げて昔より 悠々(ゆうゆう)と伝え来た霊山太鼓の 幕が開(あ)く 汗を蹴散(けち)らす 男の意気(いき)は可愛(かわい)いあの娘(こ)の 胸ときめかす夏は祭りだエ~ 法被(はっぴ)が舞(ま)えば打(う)ち囃子(ばやし) 勇壮(ゆうそう)に鳴(な)り響(ひび)く霊山太鼓に 歓声…
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さすらい雲 – 新田晃也
空を見上げて 聞いてみた雲よおまえは 何処へ行く生まれ在所(ざいしょ)で 待ちわびるひとりぼっちの おふくろに届けておくれよ 詫(わ)び便り 照る日曇る日 浮かぶのはかわず鳴く声 日暮れ径(みち)肩の震えを 抱き寄せて別れ惜しんだ 雨の駅舎(えき)どうしているのか 倖せか 根なし明日なし さすらいの馬鹿を承知(しょうち)の 裏通り無沙汰(ぶさた)三年 いたずらに春夏秋冬(しゅんかしゅうとう) 見送…
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旅の灯り – 新田晃也
ひとりの旅の 夜汽車の窓に想い出いくつ 走馬灯(そうまとう)添えぬ運命(さだめ)と 言い聞かせても空虚(むな)しく心は 空回り終り見えない 遠灯り ひとりの宿の 湯舟(ゆぶね)に映る涙の素顔 やるせない枕添い寝の 寂しさ故(ゆえ)に温もり恋しと 独(ひと)り言(ごと)消えるあてない 恋灯り ひとりの旅の 終着駅は無情に響く ベルの音残る未練に さよなら告げて哀しみ棄てます 始発駅明日は叶えて 夢灯…
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忘れじの恋 – 新田晃也
秋の夕暮れ そぼふる雨に濡れて佇(たた)ずむ 空似(そらに)の女(ひと)よ丁度(ちょうど)二年か 別れの頃を思い出させる か細い肩に忘れたはずの 恋なのに 冬の閑(しず)けさ ひとりの寒さ白い彼方(かなた)に 時間(じかん)が止まる今はまぼろし 面影ひとつ何処へ去(い)ったか 過去(むかし)を抱いて忘れたはずの 恋なのに 春に咲く花 雪割草(ゆきわりそう)に涙ひとひら 心のしずく風に震えて 散る花…
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雨の宿 – 新田晃也
ひと夜(よ)限りの いで湯の恋は咲いて儚(はかな)い 一夜花(いちやばな)つぎの逢瀬(おうせ)を 交(か)わせぬままにすがる背中が 愛(いと)おしいおんな心に 降り注(そそ)ぐむせび泣くよな ア~雨の宿 枕せせらぎ ほのかに灯(とも)る影に解(ほど)ける 名古屋帯隠す恥(はじ)らい 流れにまかせ揺れて静かに 笹の舟おんな心に 降りしきるすすり泣くよな ア~雨の宿 後髪(うしろがみ)ひく 別れの夜明…
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泣き時雨 – 新田晃也
逢いに来たのに 傘もなく髪が濡れます 乱れます石の畳の 冷たさがあなたの心に 似てますとつぶやく唇 震えます暮れて寂しい 泣き時雨 追えぬ運命(さだめ)に 振り向けば未練橋です 迷い橋離ればなれに 渡ったら再(ふたた)び会う日が 見えなくて身を切るように 凍(こご)えます夜更(ふけ)て切ない 泣き時雨 水面(みなも)ゆらゆら 水鏡なみだ落ちます むせび川つのる恋慕(おもい)を 切り離し木(こ)の葉…
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越中衆 – 新田晃也
千里の海原 男の舞台船板一枚 仁王立ち飛沫(しぶき)の花びら きらりと浴びて出稼ぎ漁師が 網を引くふるさと離れて 幾月かお銭(たから)を 待ってろよ越中男衆の 心意気 前浜狭けりゃ 畑を肥やせ畑もないから 海に出た吹雪の朝でも 荒波蹴って行先根室か 樺太か女房子供よ 風邪ひくな帰るまで 泣くじゃない越中男衆は 北へ行く 鴎よおまえに 見えるかい幻の 強者が越中男衆は 語り草 越中男衆は 語り草 人…
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待つ身の女 – 新田晃也
惚れた弱さが させるのか募る思いが させるのか甘い言葉に 隠した嘘をみんな罪とは 思えずじっとあてなく待つ身の 寂しさよ 未練心が させるのか馬鹿な心が させるのか燃えて切ない 焦がれる胸を逢って告げるは いつの日なのか願って待つ身の 頼りなさ 夢の欲しさが させるのか愛の欲しさが させるのか辛さ忘れて 想い出たどり細く汚れて 切れそな糸をつないで待つ身の 恋おんな 人気の新着歌詞 夢のつぼみ &…
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もの忘れ – 新田晃也
近頃めっきり もの忘れどうしてこの場所 俺はいる薬は飲んだか 飲まなかったか昨日の約束 ぽとりと落ちるこんな俺にも 懐かしいあの顔この顔 あんちくしょう元気でいるか 変わりはないかあかねの空に 声かける あんまり世の中 気ぜわしく忘れてしまえと 追い立てるそれでも昔が 遠のくほどに想い出ばかりが くっきり浮かぶ惚れた女を 待っていた雨降る街角 傘もなく覚えているか 幸せだろかあかねの空を 見ている…