文藝天国

  • 初恋 – 文藝天国

    肌の白さに期待してまた唾を飲み込む。指を滑らす。君を見てると恋とは如何に底なき様が美しいけど。あゝ 晴れ渡っては堂々咲き乱れてはとうとう、僕の胸の中掻き乱され君のことをずっと恋焦がれてたのに気がつけばもう。 汗ばむ手足、僕の鼓動も隠し切るのは難しいけど触れた口元春の気配に丸呑みされて溶けて混ざれる。あゝ こんなことで今日も舞い上がっている相当あゝ季節に一人、取り残され君のことをずっと待ち続けてたの…

  • 夢の香りのする朝に。 – 文藝天国

    「また会おう」とか下らない。言葉はいつも酷く薄情だ。君の一番の私でも、君の選択を変えられないわ。 わかってるよ。愛だって忘れていくならもう、誰もが泣く映画みたいな終わりなら楽だよな。 過ぎ去った秒針を、巻き戻しては泣いてしまう。止め処ない感情の波に呑まれて、夢の中だって滲んでしまう。悔しくて音楽を何度書いても、君に届かないの。 星空のような砂浜で、雲を指差して君は咲うんだ。「いつか私たち星になる。…

  • フィルムカメラ – 文藝天国

    しゃがみ込んだ春の日差し麻薬的快感を抱く。磨りガラスの様な波間で浮かぶ小さな船の上で君はいう。「泣いた後みたいだね」そっと君の目が服を焦がすほどに、僕を照らす。 伸ばしきった君の手が空を透いて光を切った指の間で今日が暮れる。風の歌う音、君の鼓動。一つ一つを切り取って、しまっておくよ。 君の目を見つめるとき、そこに映った僕が見える。君のこと、知れば知るほどに僕は僕を知っていくんだ。一瞬の涙を僕は見逃…

  • 破壊的価値創造 – 文藝天国

    後ろ指刺されて、僕の身体の重心が揺れ、心臓がキックダウン!冷たい感情が僕の創作欲だ。 数字を追うお前には、分からないよ到底。おまけみたいなもんだろ? 拙い音が核爆発を起こす。辺りに花が散る。儚く夢砕けるエネルギーが翼をまた与える。 天高い処昇るメタ人生の開幕。あゝ不安定こそ美しいと思うんだよ。帰りたくないと泣いた子供みたいに 殊に誓えばノートに書き殴るほど尖るこの鉛筆もロックも。 拙い欲よとくと見…

  • 天使入門 – 文藝天国

    呼吸がどうにも止まってしまった夜を思い出して、君に触れたいな。開いた窓を覗いて泣いている。私は可笑しくて、ちょっと笑いそうになった。照れくさいな。 手を握ったり、花を添えていく。窓は閉じられて、視界が暗くなって。心の周りが熱く燃えている。私は終わらないよ。そっと目を閉じていく。 痛みの無いまま身体中が溶けていくのだ。声は出せないが、君の音楽が鳴っているんだよ。鳴っていたんだよ。 私はいつからか私の…

  • 七階から目薬 – 文藝天国

    大きい涙がコンクリに沿ってこんなにもさ輝くの。 答案用紙を空白のまま提出をするような日。 落ちていくよ。ベランダがこの空に狙いを定めた。唯、春の気配に背後から呑まれそうになるのだ。 生まれ変わったら、鴎になりたい。大空を飛び回って。ガラスの窓を壊してやりたい。君の寝室の。 落ちていくの。この星よ一度で良い願いを叶えて!炭酸ガスの世界に頭まで逆上せそうになるのだ。 終わるのみか。ベランダに白き鳥ガラ…

  • ゴールデン・ドロップ – 文藝天国

    君は痛みを誤魔化さず、傷の場所を教える香りの立つポット満ちる茶葉は踊る。足元から僕たちは生まれ変われるのだ。 咲いた。乾ききった心に一人きりの夜に春を待つ強さに。涙、人知れず選り取り一雫が将に春を待つ強さに。 人気の新着歌詞 宿命論とチューリップ – 文藝天国 簡単に君は嘘をついて、淡々と騙される振りをした。都合の良い宿命論で僕を連れ出して、本当のことを今教えてよ。此処に春が咲くまで眠…

  • 奇跡の再定義 – 文藝天国

    夕方の列車には二人だけですやすやと眠る君、僕の肩で魔法が使えたのならば猛毒を飲み込んで、この瞬間で終えるよ。 夢の彩度みたいな午後ありそうでなかった唯一の日だ。君の背後から漏れるこの夕日に焦がれ、君を想うのだ。 晴れの日はベランダでお茶会でも。春詰みのダージリンを光に注いで。逸れていたね。君の心臓の音に乗せて僕は詩を書いているよ。 夢の最後みたいなもの。思い返して、返しても滲むだけだ。雲の合間から…

  • アイスクリイムは溶けるから。 – 文藝天国

    やっと止んだ夏の雨はまるで私のようだと、無理に晴れた空にどうも蝉が寂しそうに泣いた。自分のやりたいことも分かんなくなって、気づけば、一瞬で私は冬になっていた。もしあの日、私がわがままを言わなかったら?もしあの時、君に出会っていなかったら?隣に君がいなくなってやっと分かった。枯れてから水をやったって、花は咲きはしない。 感傷的になった私を止めて。最初から分かっていたんだよ。アイスクリイムのような冷た…

  • プールサイドに花束を。 – 文藝天国

    ぷかぷか。水の中は、言葉だって聞こえないよ。まだ幼いあなたの体温とか手首の痛みすらも忘れられるのだ。 プールサイド、花を添えて。煩いよ、あなたのいない世界で、あの日に時を戻しても、僕らの罪は、消えない。 ぷかぷか。夜の中は、涙だって零れないよ。魚にはなれないから、僕らは僕らを満たすために溺れているのだ。 プールサイド、花を添えて。煩いよ、あなたのいない世界で、あの日に時を戻しても、僕らの罪は、消え…

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