成底ゆう子
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父 – 成底ゆう子
いつもひとり 畳の部屋で 囲碁を打っては お酒を飲む小さい頃は 遊んで欲しくて 膝の上で 眠ったことも大人になると あなたを 遠ざけるようになっていった目も合わさず 口もきかず たばこの匂いが 嫌だった曲がったことがきらいな人で あなたはいつも厳しかった口うるさいあなたが 煙たくて ぶつかってばかりだった わたし 近づきたくて 近づけない あなたから 離れた 東京で暮らすわたしに あなたは会いに来…
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赤瓦の家 – 成底ゆう子
てぃだに焼けた赤瓦 囲う石垣に咲く花々門に並んだシーサーと 庭のフクギに憩う鳥たち幼い頃に住んでいた 古い赤瓦の家 開けた作りの平屋の中に 灯りをつける やさしい風三線の音に みんなが踊れば 真似して踊った夏の夜 海に向かう坂の下 ポツンとあった赤瓦の家あれから月日が過ぎた今 周りには連なる新しい家ひとり 跡地に 来てみれば崩れた石垣があるだけ 赤瓦の家はもうないけれど 咲いているのは 愛しい風蚊…
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音がえし – 成底ゆう子
青い海と山の緑に花々南風吹く島で わたしは生まれた小さな村は 誰もが親がわり笑顔に囲まれて 育ってきたありがとう ありがとう いつもやさしさをくれたうたを歌いつづけること それがわたしの音がえし あの頃 寝転がっては星を眺めていろんな夢を いくつも いくつも描いたね制服のまま 防波堤に座って海渡る貨物船を ずっと見つめてたありがとう ありがとう ここで夢が生まれたうたを歌いつづけること それがわた…
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光と風の島 – 成底ゆう子
海は空を抱きしめ 燃える太陽ゆらりゆれるサンゴ礁 きらめく世界胸に寄せる 波のささやき肩をつつむ 風のぬくもり見えないけど きこえるよやさしい風が 風の糸が織りなす 花の輝き土の香り忘れない 遠くにいても心染める はるか島唄あかね空に ひびく三線(さんしん)風のこえが きこえるよひとりじゃないよ 時を越えて 想い出たちがいつもそばで 微笑みかける見えないけど きこえるよ光と風が 光と風が 人気の新…
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心の場所 – 成底ゆう子
何気ない日々の中にある優しさ 笑顔をくれる 心の場所 「おはよう」の声で目覚める朝 昨日の涙も 溶けてゆくよそばにいるだけで いつも温かい この気持ち 抱きしめていたい 何気ない日々の中にある優しさ 笑顔をくれる 心の場所めぐる季節に 手を取りあい これからも あなたと いくつもの坂道を 同じ歩幅で 時に離れて そして 近づいて「おかえりなさい」に 灯る胸 両手広げて 待っていてくれる 何気ない日…
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道標の詩 – 成底ゆう子
光る 光る海に 疾走(はし)る 南(ぱい)ぬ風(かじ)は 綴るあの詩の遥かな道標 渡れ 渡れ大海(うみ)を 大海を渡る空に 燃えるあの太陽(てぃだ)をつかめ つかめ太陽を 赫(あか)き土の下 蘇鉄(そてつ)の影で 眠る情(おも)いを知るや八重山の子 渡れ 渡れ大海(うみ)を 大海を渡る空に 燃えるあの太陽(てぃだ)をつかめ つかめ太陽を ニライの彼方 大榕樹(かじゅまる)の下で 叫ぶ!生命(いのち…
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母 – 成底ゆう子
西陽がさす縁側で 洗濯物をたたみながらあなたは何か 話してる 独り言のように 忙しいを言い訳に 随分帰らなかった気がつけば 病気になって 痩せてゆくあなたがいる 握ったあなたの手は いつのまにか細くなって枯葉を揺らす冷たい風に 小さく震えてた 物忘れも多くなって 目も弱くなり 杖ついたり一人じゃ何にも出来なくなって 動けなくなるのかな 遠く暮らす私 あなたはここにひとり戻ることはできない 引き取る…
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風灯り – 成底ゆう子
この広い空に 漂う雲はどこへ流れゆくのか 行き先も知らず 木枯らしに吹かれては 涙も枯れて鮮やかに色づいた街角に散る 風よ 風よ 悲しみは海を越えて 空越えて朝の光が 今 ささやく 夜空に溢れる 願いし夢は手に溶ける雪のようで なかなか掴めない 風よ 風よ 苦しみは嵐に耐えて 夜渡り迷わないように 星は輝く 花よ 花よ 幸せは寒さこらえて 知る陽だまり春の息吹が 今 ささやく 人気の新着歌詞 命を…
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いちまでぃん – 成底ゆう子
海の彼方 光と闇が 溶け合う先に 明日はあるなら咲いているのは 命の花揺れる陽炎 いつの日か変わらぬ想(うむ)いよ いちまでぃん太陽(てぃだ)よ 心 照(てぃ)らしたぼり愛しい人(カヌシャマ)の 声は導 風は吹くよ 未来(あした)へ 時空(そら)の彼方 足跡はやがて 砂に埋もれて 影を潜め浮世の風に 揺れながらどこへ流れ 流れゆく変わらぬ願(にが)いよ いちまでぃん 月よ 涙 照らしたぼり波にたゆ…
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あやぱに – 成底ゆう子
険しくてもいい 辛く 遠くとも信じた道を行くだけ そう決めた向かい風に立つ 孤独な旅人今はまだ あなたに 届かなくても空を越えて 光となれ あやぱによこの愛を胸に 未来(あす)へ羽ばたけ押し寄せる波音に 負けない強さ纏(まと)うは情熱 舞い上がれ 見えない明日に 挫けそうでも負けない 逃げない やり通す 想いはひとつ励まされていた いつも どんな時もいつの日か あなたに たどり着くまで折れたままで…