山姥切国広
大河の水面 – 山姥切国広
流れゆく水を
覗き込む
揺らめく己が
敢え無く消えゆく
流れを止められた水を
覗き込む
鋭い碧眼
じとりと見つめる
お前は誰だ?
俺か?
俺だとしたら
いつの俺だ?
かつての俺か?
この先の俺か?
俺は…
俺だ
「水は何処へ行く?」
明るいのは苦手だ
鏡のように俺を照らし出す
止まらぬ大河の中
水だけが行き先を知っている
大河の水面に映る俺
保てぬ輪郭
ぼやけて移ろう
ちょうどいい
そのくらいが
…ちょうどいい
流れゆく水を
覗き込む
揺らめく己が
敢え無く消えゆく
流れを止められた水を
覗き込む
鋭い碧眼
じとりと見つめる
お前は誰だ?
俺か?
俺だとしたら
いつの俺だ?
かつての俺か?
この先の俺か?
俺は…
俺だ
「水は何処へ行く?」
明るいのは苦手だ
鏡のように俺を照らし出す
止まらぬ大河の中
水だけが行き先を知っている
大河の水面に映る俺
保てぬ輪郭
ぼやけて移ろう
ちょうどいい
そのくらいが
…ちょうどいい
闇に蝕まれた 吐息残す 白夜に彷徨うそれはあるべき姿なのか救いなき魂の叫び絶望の果て 振り解いたこの手の冷たさこの未完成な命ならもう戻れないだろう止めどなく溢れ
古池の水面に映る俺確かな輪郭見紛(みまが)うことなしいし ひとつで生まれる波紋風 吹かずとも生まれるさざ波何が変わる?何かが変わる波打つ水面に映る俺不確かな輪郭
散る ひとひら ひとひらおなじ命(はな)は ない枝と別れ空に舞う美しさはそこまで地に落ちて池に浮かび瞬く間に朽ちてゆく醜く儚く聞かせてほしいどんな風に 生きてき
花の雨泣いているのは空か? 花か?濡れそぼつ君が儚く散って傘に残さるるは君の名残咲く君も散る君もあだめかし徒名草(あだなぐさ)にわたずみ浮かぶ筏(いかだ)君の名