小川哲央
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スノードロップ – 小川哲央
季節の風を もの憂げな空に放した頃白い蝶々を追いかけたら 虹になった幾千の夜 越えた先に何があるのかな 君だけがいない そんなパラレルを僕は生きている 桜が散る もう分からないほど 姿は変わっても忘れない 暖かな世界は 君が色をつけた スノードロップ 奇跡の花 もう一度 君に出会うために僕は遙かな時を超えて 未来から来たんだ たとえば君が僕を 気づかなくても こうして歌ってるよ窓辺に降り注いだ 雪…
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橋戸公園 – 小川哲央
駅前商店街はもう夜の町居酒屋からサザンと合いの手黒い文字盤じゃ時刻は見えない 君はもう待ってるだろうか 金はないし余裕もないけど少しくらい見栄は張っていたい一体 レジに何を持っていけばいいだろう 君はなにが好きなんだろう 会いたいと思っても会えないけど思い出と笑うほど覚悟はない 橋戸公園から眺める物語は誰のもの? 群れる学生と揺れる関越自動車道のオレンジと 信号くぐればもう夜の土地家々の灯りも届か…
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シェリー – 小川哲央
通過電車越しに 君を呼んでみる 濡れた坂道が 返事になっている星が落ちそうな そんな夢がある 空から下る 導火線みたいな雲 木漏れ日通るショーウィンドウ君と見てた 写真機(カメラ)は飾ったままきれいに褪せてしまったよどこにも月日はやってくるね ねえシェリー追いかけたあの夏は 誰もが青春と片付けるけれど夕凪 君と僕はあの時を 確かに止めていたね シェリー いつか描いた本当の幸せとは 誰かの不幸の上に…