坂本冬美
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浪花魂 – 坂本冬美
変わる時代も どこ吹く風と傍目八目(おかめはちもく) 淀屋橋浮世どぶ川 岸から岸へ根っこ腐らせ 渡るより耐えて路傍の 花になれそれが浪花の 浪花の心意気 愚痴もこぼすし 弱音も吐くが情け惜しまず くれてやる浮世前線 我慢の嵐踏まれ叩かれ 芽を吹いて意地をここぞと 見せてやれそれが浪花の 浪花の心意気 人の噂は 戯言(ざれごと)寝言笑いとばして 法善寺浮世小路に 陽が射さぬなら月の光を 浴びて咲く我…
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ささゆり物語 – 坂本冬美
せめてお名前 聞かせてと五色の浜辺 見初(みそ)めた僧に恋に溺(おぼ)れた いちずな志津は諦(あきら)めきれず 流浪(るろう)の旅に淡路月影 海峡散華春夏秋冬(しゅんかしゅうとう) 雪風巻(ゆきしまき)寒さと飢えで 参道(みち)に息絶え情け村人 とむらい供養七宝龍寺(しっぽうりゅうじ) 犬鳴不動渡す引導(いんどう) 鎮魂(ちんこん)散華 形見の一滴(しずく) 岩清水今日(こんにち)世にも 枯れずに…
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COMPLEX BLUE -愛だけ哀しすぎて- – 坂本冬美
くちびるが乾くまえにやさしく接吻をサヨナラはため息で聞こえないふりをした抱き合うだけで許せるそんな恋じゃなかったけどいつわりの微笑みに心奪われてた だけど 行かないで 行かないで痛いほど好きだからあなたを信じて待ちつづけた愛だけ哀しすぎて いつか何処かで逢えたなら知らん顔してもいいでも今夜 そばにいさせてあの女(ひと)と同じように見つめるだけで ジェラシー…すべてを求めすぎた恋あてのない約束に心縛…
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ひまわりの約束 – 坂本冬美
どうして君が泣くの まだ僕も泣いていないのに自分より 悲しむから つらいのがどっちか わからなくなるよ ガラクタだったはずの今日が ふたりなら 宝物になる そばにいたいよ 君のために出来ることが 僕にあるかないつも君に ずっと君に 笑っていてほしくてひまわりのような まっすぐなその優しさを 温もりを 全部これからは僕も 届けていきたい ここにある幸せに 気づいたから 遠くで ともる未来 もしも 僕…
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Oh! クラウディア – 坂本冬美
恋をしていたのは 去年の夏の頃さいつまでも この胸に Oh!Claudia 憶えてる 湖にあなたと 舟を浮かべたままで二人とも裸なら Oh!Claudia 愛しくて Oh! うつろうよな Eye Line がいいじゃない無邪気に飛ぶ鳥のよう FlyI’ll Be Good To You Just ForeverCan’t You Hear Me? My Love 思い出は心…
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身も心も – 坂本冬美
犬の遠吠え ひとしきり激しく身体起こして 時計を見れば夜はまだまだ その色を変えずに月の明りが 手許を照らしている言葉はむなしいけどぬくもりなら信じよう涙は裏切るけど優しさなら 分かち合える身も心も 身も心も一ツに溶けて 今俺の腕の中で 眠る人よ サイレンかすかに 遠くから響いて夜の 帳(とばり)の幕引き係眠りのその中で 聞き分けたのだろう頬をすりよせ 胸にすがりつく人月日は 移ろい易くやすらぎな…
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ほろ酔い満月 – 坂本冬美
赤く火照っているよな 満月のせいでちょっと不埒な気分よ 酔わせてくださいな何も言わずに飲んでる あなた憎いひとこんな夜更けに呼びだし 口説きもしないでさ 流し目から したたる色気憂いのある背中は悪さしてきた 残り香 ちゃらんぽらんで ほら 満月が覗き見してますちゃらんぽらんな ふり 二人して雲隠れしましょ惚れたが負け 負けるが勝ち 危うい夜が更けます こらえ切れずに吐息の 花火打ち上げて不意に乱れ…
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恋の予感 – 坂本冬美
なぜ なぜ あなたはきれいに なりたいの?その目を誰もが見つめて くれないの? 夜は気ままに あなたを躍らせるだけ恋の予感が ただかけぬけるだけ なぜ なぜ あなたは「好きだ」と 言えないの?届かぬ 想いが夜空に ゆれたまま 風は気まぐれ あなたを惑わせるだけ恋の予感が ただかけぬけるだけ 誰かを待ってもどんなに待ってもあなたは今夜も 星のあいだをさまよい流されるだけ夢のつづきを またみせられるだ…
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One more time, One more chance – 坂本冬美
これ以上何を失えば 心は許されるのどれ程の痛みならば もういちど君に会えるOne more time 季節よ うつろわないでOne more time ふざけあった時間よ くいちがう時はいつも 僕が先に折れたねわがままな性格が なおさら愛しくさせたOne more chance 記憶に足を取られてOne more chance 次の場所を選べない いつでも捜しているよ どっかに君の姿を向いのホーム…
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淋しがり – 坂本冬美
突然 夜中の電話 起こされて黙っているのは あなたでしょう忘れて 忘れて忘れられないまま…遊び好きで 自分勝手なくせに誰よりも 淋しがり私じゃなきゃ駄目なあなただけれど戻れば また また くりかえす 突然 名前を呼ばれ 揺らめくのあの日のカウンター 待ってると逢いたい 逢いたい逢わない方がいい…冷たすぎる ダブルベッドでひとり膝を抱く 淋しがりあなたじゃなきゃ駄目な私だけれど今さら もう もう 戻…