上白石萌音
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hiker – 上白石萌音
憂鬱な愛 窓越しのクラクション呼吸をひとつ 真夜中に抜け出して 週末のライト 終わらない回想余裕なんてない 決めつけたりしないで 見つめるたび 触れ合うたび 自分を嫌いになっていく可愛げのない前髪を夜風にそっと靡かせる どこに行ったって私のままでいいんだって素直に思えるくらいなら今頃夢の中でしょうだけどこうやって歩くのも悪くないなってあなたが眠った後の街で 退屈でいい 「ありきたり」を頂戴些細なこ…
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まぶしい – 上白石萌音
嬉しいよ、シュララ抱きしめてくれひだまりのうたやさしくきらきらほんとうの気持ちこぼしていいの愛になりたい笑って 笑って一緒に どうも わたしですご無沙汰してますへなちょこでも真面目なふりしてます 涙ぼろろろお気になさらず大人だもの晴れたら 平気です 振り返ればちっぽけな影少し背伸びしちゃって生きてるせめて気ままに 踊りましょうかきらめきに揺られて 嬉しいよ、シュララとめないでくれふるえる えくぼ明…
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かさぶた – 上白石萌音
君に後悔を植え付けたいああ生涯僕を思い出してこの正体だって分かっているからさ君だけは何も知らないで 君に後悔を植え付けたいまあ瘡蓋くらいの傷ならいい街を歩く度 僕との全部がその蓋をとればいい 何回考えたってなによりも難解だって思い知らされる君は変わらず笑ってる散々やんなったってなにもかも手に入れたって満たされないことそれが答えでしょ 君に後悔を植え付けたい僕はどうなったって構わないなんて強がってす…
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perfect scene – 上白石萌音
褪せたプリントのtシャツのスターはその目に光を残してる ありきたりな昼乾いた喉を潤してく 水のような閃き 飛び出す理由が一つ、二つあったらドレスコードも忘れられる今 無邪気に泳ぎ切ってみたい街をあの頃のよう 忘れてしまう前に 焼き付けてみたいよ目の前の群青とオレンジの綺麗さを全てを欲しがって零れ落ちたとしても構わないと笑うよ 駆け出すあの子は眩しくて憧れ危険な春に少し似てる『理由なんてさ作ればいい…
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アナログ – 上白石萌音
ペンを置いたら簡単に途切れちゃうような聞く人もない話を続けている ペンを置いたら考えることを辞めたらうじうじと横になってきっと後悔すら忘れるだろう だから臆病でいいよすこしずつでいいよ僕はこのままでいるよ君も君でいてよ ペンを置いたら簡単に壊れちゃうからさ聞く人がないとしても書き続けている 線を引いたら引時を決めてしまったら来たかもしれない満潮ずっと思い描くんだろう だから臆病でいいよ消去法でいい…
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風 – 上白石萌音
風 水面を優しく撫で 君はどこへ行く陽だまりで戯れるスズメのつがい くすぐって 風 のんきなわた雲のせ どこへ流れてくこの街を この日々を抜け出すのなら私も一緒に ただ川を下ってく まだ知らない遠くへ海辺の街で行き止まり 私は帰らなきゃ でも風 君はこの空を思うまま行け 風 君の吹く空は晴れ この胸は曇りいつの日か分かり合う時が来るから大丈夫だよね まだ白いキャンバスに ただ絵空事描く誰も知らない…
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帰りたくなったよ – 上白石萌音
心の穴を埋めたいから 優しいフリして笑った出会いと別れがせわしく 僕の肩を駆けていくよ ダメな自分が悔しいほど わかってしまうから損だ強くはなりきれないから ただ目をつぶって耐えてた ほら 見えてくるよ 帰りたくなったよ 君が待つ街へ大きく手を振ってくれたら 何度でも振り返すから帰りたくなったよ 君が待つ家に聞いて欲しい話があるよ 笑ってくれたら嬉しいな たいせつなことは数えるほど あるわけじゃな…
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スピカ – 上白石萌音
音のない宇宙に一人ぽつり揺られて消えてく月影に目に見える世界は誰かの夢で目覚めたら消えてしまうかな? だからもっとずっと微笑んで君が消えない様に 時を駆けてゼロから始まる世界に伸ばしたその手で見つけて私を強く引き寄せ巡り合ってく二人鏡に映った無限の星 誰も居ない空を泳ぐ魚探しているのは温もりさ形ある世界に嵌らない様にもっと自由で居れるかな 今をずっとぎゅっと抱きしめて二度とない今日生きる 時を駆け…
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Loop – 上白石萌音
適当に畳んだTシャツを伸ばしていたら絡まったコードに目が止まる恥じらいと可笑しさとで思う 「私たちみたい」新しいカーテンはゆらゆら踊ってる 手を繋ぎ 横並び歩いたはずのふたり 今では時々迷い ためらい 悔やみ 飲み込み守りたかったものさえわからなくなる 今まで過ごした日々 選んだ道 全てが間違いじゃないとは言えないけれどここからのびる影も ゆがみさえも見つめてぐるぐる生きる私を 笑って ただ単に伝…
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秋桜 – 上白石萌音
淡紅の秋桜が秋の日の何気ない陽溜りに揺れている此頃 涙脆くなった母が庭先でひとつ咳をする縁側でアルバムを開いては私の幼い日の思い出を何度も同じ話くりかえすひとりごとみたいに 小さな声でこんな小春日和の穏やかな日はあなたの優しさが浸みて来る明日嫁ぐ私に 苦労はしても笑い話に時が変えるよ心配いらないと 笑った あれこれと思い出をたどったらいつの日もひとりではなかったと今更乍ら わがままな私に唇かんでい…