せきぐちゆき

  • ツバメ – せきぐちゆき

    凛と空を切りながら春を求めやって来たツバメ ツバメ つややかな黒い羽を広げて アセビの木に止まる不意に目と目が合うきみの生まれ変わりだと僕は知る若葉たちは芽吹く花は咲き乱れる遥か空へきみは 飛び立つ 振り向かなくていいから 次の春には帰っておいでここへ 出逢い続けようきみの春になろう きみを守ると言いながら頼っていたのは僕だったつらい時は今だって心できみの名前呼んでいる とどまるものはなく季節だけ…

  • GIFT OF WINTER – せきぐちゆき

    So happy ChristmasI’ll give you all my loveA very merry Christmas 真冬のギフト 白い花 聖なる夜にきれいに咲いた 花束にしてあなたに贈れたらいいな あなたの喜ぶ顔が見たい Holly night 白い息吐きながら 帰り道急いだ私の帰りを待ってる人がいる 真冬のギフト 白い花 天使と共にいま舞い降りた 街中ソワソワしてるあ…

  • 菜の花畑 – せきぐちゆき

    黄色の十字架ひしめき合って月夜に歩く菜の花畑きれいな瞳のあなたを抱いてこれ以上ないやさしい気持ち 静かだね そよそよと 風の声 気持ち良いあなたも目を細め うれしそう 二人ぼっち 大好きよ その可愛い笑顔が暗い海の底に 光をくれたのよ大好きよ もう怖い夢を見ることはきっとないからおやすみのキスをしよう 黄色の十字架ささやき合ってクスクス笑う菜の花娘小さくなってくあなたを抱いて大事に大事に名前を呼ん…

  • KAMAKURAYAMA – せきぐちゆき

    鎌倉山のサクラは散ってあなたに手をひかれて 竹藪おりた秘密の園に風がざわめきふり向くあなたの目に 陽射しが揺れた 人知れず始まった恋は 人知れず終わらせるのが正しい 何もかも手に入れるなんて出来やしないわ金切り声で鳴いた 鳥が夢の終わりを告げる何もかも捨てるような覚悟などないくせにまっすぐ見つめられて 目をそらせないわもうここへは来ないと 伝えるなら今 七里ヶ浜で波と遊んだ去年の夏はそっと誓いさえ…

  • All for you – せきぐちゆき

    一秒でも長く あなたが幸せでありますように一秒でも早く 痛み 苦しみ 消え去りますように 大丈夫 ここにいる 委ねていいよ 雨の日は傘になるから All for you あなたの心に映る景色がAll for you あなたにとって美しい世界であるようにあなたのために花よ咲け 風よ吹け 陽よ昇れAll for you いつかは目を閉じて またねと口づける日が来るから今は明日を忘れて 少しだけ二人きり…

  • 踊り子桜 – せきぐちゆき

    桜降りしきる夜は まぼろし日和月が酔い潰れる頃 宴は始まる盃はひとつでいい 老いも若きも罪びとも聖人君子も ひとえに染まる 憎む人 愛す人 笑う人 怒る人風吹けばみんな散るがまま 呑めや歌えや 舞い舞い舞い踊るあなたと舞い舞い落ちる私と際限ない夢を語りましょう夜はまだまだこれから 不安な気持ちひたすら 隠したいあなたは簡単なこと いつも 難しく言うの 魅力のない前置きは要らないわ 欲しいのは根拠の…

  • 赤とんぼ – せきぐちゆき

    庭の蛇口の赤とんぼくるくるしても逃げられた秋の日暮れは短くてそれでもただただ目の前の真っ赤なとんぼが欲しくって他の何にも目もくれず幼い僕は追いかけた麦わら風に飛んでった ああ 失くしたものはどこだろうか夕焼け空はあの日のままにああ まだ間に合うと言えますかもう あのお庭は ないけれど 明日を気に病み 昨日を悔やみ今日は今日とて どこにもない自信のなさを隠すため言い訳だけ上手くなったもっと誠実に目の…

  • 幻想地帯 – せきぐちゆき

    一面の雪景色 なおもまだ降り積もるここはどこ あの人の思い出は ねぇどこへ 失う覚悟 どうすれば出来たの振り向いても 前向いても 立ち止まっても ああ 真っ白に染まる幻想地帯せめてあの人の小さな足跡をうつして必死で辿って行きつく先に何もなくて構わないせめて追いかける ささやかな夢を見せて幻よ 見捨てないで さびしみのメロディも やすらぎのハミングも今は何も聴きたくない 音楽をともなえない 誰一人と…

  • かざぐるま – せきぐちゆき

    まるで まるで 夢のようなまぶしい まぶしい時間でしたそれは それは 驚くほどに愛に満ち溢れてた かざぐるま透かして 歌ってる鳥の声不思議だね あなたの名前みたいに聞こえるの 明るくなったねと みんなによく言われたあなたと出逢って変わったの 朝の目覚めさえ 春がすべて開いたように時はあなたを連れて来て春の嵐 過ぎると共にあなたを連れ去って行った 雨だねってつぶやいた 最後の夜 腕枕ねぇきっとあの時…

  • CAMERA – せきぐちゆき

    お気に入り 一眼レフ今はクローゼットの中切り取りたい日常がどこを探してもないから もう二度と会えないなんて嘘でしょう瞳のレンズが今も探してる 青空にもしあなたがいるならまばたきのシャッター すかさず下ろすからほらここに居るよって この胸に笑いかけて焼きつけて お気に入り 一眼レフ引っ張り出してものぞけないあなたのいない現実を見つめることが怖いから 来年も一緒に見ようねって言った庭のハナミズキ いま…

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