あたらよ
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realize – あたらよ
まるで夢を見ているようだ頬を撫でる緑風の中それはそれは美しく儚い夢だった このまま身を預けてしまえば楽になれる気がしたのでも今は目の前の罪に背を向けられずに ただ背負った重たい荷物を背負い直してまた歩くのこの先続く道がどんなに険しくとも夢に流されぬように今を見つめる強さをぎゅっと握りしめながらただ今を生きていくこれからも 孤独を飲んで歩いてきた道はいつも答えなど無くただひたすらに前を向いた立ち止ま…
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明け方の夏 – あたらよ
明け方の海眺めながら涙したあの頃の2人にはきっと戻れない戻れない 桜雨は過ぎ去って初夏の風が頬を撫でた君から貰った指輪は未だ捨てられずに 手放せないものばかり増えてしまった僕だからまた1人思い出の中で息をしている これが全て夢ならばとそう願う夜が増えた風薫る記憶の中 訳もなく明け方の海眺めながら涙したあの頃の2人にはきっと戻れない戻れない 目線の先の萎れた花それさえも僕の涙で救えるそんな気がして …
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君と – あたらよ
悴んだ指先で描いてた未来は歪だった不明瞭な輪郭をただ何度も指でなぞった 明け方迫る背後に「これしかなかったんだ」と零れた弱音が酷くこびりついている 夢の続きを見に行くんだろ?こんな場所で泣いてないでさほらまだ終わってないよ僕ら君と見たい景色がまだ山ほどあんだ 許せない事だらけでもやるせない事ばっかでも君だけを信じて 履き潰したこんな靴じゃそう遠くへは行けないこと知っていたどんな夜も朝に溶けて消える…
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リフレイン – あたらよ
落ちゆく枯葉を追いかけて手の中に閉じ込めたまるで桜の花びらを握りしめるように 粉々に砕けたそれはもう元には戻らないみたいまるで僕らみたいだと笑って見せた 口にすればこの想いも僕だけのものじゃなくなってしまいそうで目を閉じて心の中に君を必死に描いた 枯葉さえ舞いゆく季節に僕は何を残せるだろうか薄れゆく記憶の中君が消えてしまわないように何度も何度も思い出すんだ 吐き出した言葉は白く息と混ざり風に乗って…
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雫 – あたらよ
肌寒い空気が窓越しに伝わってくる思わず目を瞑ってしまいたくなるほどの眩しい朝日がすぐそこまで来ている 僕らきっといつかは水泡のように爆ぜて消えてしまうのでしょう 貴方の今後一生の思い出になれたなら不明瞭な明日を愁い嘆くより笑っていたいの あまりにも自然に後回しにして生きてきた自分のこと今なら少しだけ分かる気がするんだここから抜け出せるかな 僕らきっといつかは波紋のように溶けて消えてしまうのでしょう…
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「僕は…」 – あたらよ
君が僕に見せてくれた世界はとても綺麗だったな 書架の隙間に住まう一輪の花は僕には届かぬ存在で言葉の奥に住まう本音の種はもう日の目も浴びずに枯れていた 周りと比べてはまた自己嫌悪落ちてく怖くなるんだそれでも君の全てに救われて 君が僕に見せてくれた世界はとても綺麗だったなまるで僕が僕じゃなくなっていくそんな日々もどこか愛おしくてまた君に恋を知る 君の隣では何故だか前より息が楽に思えるんだ些細な不安も高…
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少年、風薫る – あたらよ
風薫る中笑ったその少年は言った「今のそっちの世界はどうだい?僕は上手くやれてるかい?」 少し見ないうちに随分変わってしまった街並みはまるで僕の心を映したようだった情けないほどに何もかも手放した僕だからあの頃のまま笑う君が憎らしくてさ 目を逸らしたんだ逃げたんだこのままじゃ僕が惨めになってしまいそうで 思い出の中残した僕らの約束はもう破いたの?独りで守って馬鹿みたいだな忘れてしまえるなら“永遠”なん…
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光れ – あたらよ
夢を見ているような気分だ快晴に君を想う後悔だらけの今日だって戻れないと分かってるから背を向けてしまいそうになって悩んで振り返る日々を何度繰り返してきただろう超えた日々を忘れはしない 君の声がこだまする 揺るがない思い1つが僕らを繋いだ点と点を結んだ線が形になる初めは歪だった夢も今では特別に思えるんだ 負けるな昨日に 伸ばした手の先で光った快晴に君を描く後悔はしないと誓った戻れないと分かってるから1…
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恋するもののあはれ – あたらよ
吹き荒れる風のように揺れ動く波のように貴方を想っていたいの 貴方の揺るがぬ視線その先に映る私が居たならどれほど幸せだったろうふとした瞬間に薫る季節の香りを貴方に教えたくなったの 朝焼けが美しいのも夕焼けが寂しいことも貴方と知りたいのです 吹き荒れる風のように揺れ動く波のように想いが募るほど言葉足らずのようでこの胸の痛みさえ恋するもののあはれ愛しさ溢れるばかりで 貴方の些細な仕草ひとつさえ伝染る私が…
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クリスマスのよる – あたらよ
街の灯りがやけに眩しい夜今年もこの季節か街に溶け込むことが出来ない僕はイヤホンの音量を上げる 逃げる 世界から クリスマスの夜甘ったるい光に囲まれて涙なんか要らないってさ君が僕に贈った笑顔でさえもあれはサンタってやつの贈り物だったのかな 甘い甘い甘い甘いケーキなんて要らないからさぬるい珈琲を「冷めてしまったね」なんて笑いながら一緒に味わうそんな日々を大事にしたかった愛という名の孤独を持って今年も眠…