あなたと最後に旅をして泣かずに身をひくはずでした愛しても 愛してもさだめ哀しい 忘れ花今夜かぎりの逢瀬の宿で別れ化粧の 口紅をひくわたしを女にしてくれたあなたがいまでは憎らしい尽しても 尽しても真心とどかぬ 忘れ花可哀相だとおもうのならば何も言わずに抱きしめて添い寝のまくらに忍びこむつめたい憂き世のすきま風縋っても 縋ってもたどる明日ない 忘れ花せめて遠くで あなたの苗字そっと名乗って暮らしたい