片岡鶴太郎

あんたが一番 好きやねん – 片岡鶴太郎

あんたにもろた指輪を
橋から捨てた夜
キャバレーのネオンが
安い石のように
川面でこわれた

あたしの誕生石を
覚えてくれたんは
愛しさというより
昔のいい人と
同じ 生まれ月

しあわせに
縁がなかった
生まれたこの街で
左の薬指は 一年も
夢を見ていた

好きや 好きや
好きやねん
ひどい男やって
思うけど
好きや 好きや
好きやねん
あんたが一番
好きやねん

あんたになつき始めた
仔犬が鳴いている
いつの日か 一緒に
くらそうと言うてた
間取り 覚えてる

ふしあわせ
慣れてしまった
育ったこの街で
新しい下着とか
髭剃りは
捨てんとおくわ

アホや アホや
アホやねん
何度 騙されても
あかんねん
アホや アホや
アホやねん
あたしが一番
アホやねん

好きや 好きや
好きやねん
ひどい男やけど
かまわへん
好きや 好きや
好きやねん
あんたが一番
好きやねん

好きや 好きや
好きやねん
あんたが一番
好きやねん
あんたを今でも
好きやねん

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