とけ墜ちた網膜
紫けむる岬に
汽笛が昇る
あなたは
星の屑
ふと私
星の中
もどれない
刻のよう
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猫の角 – あぶらだこ
ものみな積分があるように運ばれてくる寒い朝窓ぎわで外をみると棺桶に乱立してる詫びた餌にキャット空中大三回転瞼の母もキット海中半回転行くあてがあるから行くあてがな
七草牧場 – あぶらだこ
薄墨に村のはずれ平原の向こうの山山螺旋雲が別れをつげる影を滲ませている杉林が正午の黄金光線を捉え角にまがりこみ法螺貝ならした牛の群暁の黎明ケロイド牧原帆をはる
グレーグビズマズ – あぶらだこ
観念の息吹がせめぎあう午後火の玉をみる罪をなからんば咎めて値をもとめれば褒める全能なる種よ生存とはかえ玉をみる全て唸を変換出来ぬたてまえ に雪片に斧音たてもぐら
凍える炭 – あぶらだこ
燵起点のない乱脈に雪原の船外砂礫の下には征服しえない叛乱熊橇走らせ滑ツ記ス記ス滑ツこのまま白く全く淡く黄道開闢刷晨常軌一石に神々籠もるくもり曇る炭遍路糠雨に背筋
忿溜艦 – あぶらだこ
さかしま滑脱遠泳胴持つ葉液彼岸寝台に浮く見痩せした襞微醺の型式 乾坤一擲鬼百合ひらく 狭霧を押してメランコリアン具図愚呪露しぐれ日に散弾清明に浴び夕焼け白目に充
禁泳 – あぶらだこ
わざと弛めたあやとり蚊とり禁男墨書き海女小屋ハルゲン凪潮に廃屋鯱の背泳ぎゴンドラ蹴飛ばし冴えにける砂時計尾が持たぬ背骨赤潮に赤味噌湖国の虫の闇海女の白歯みたりど
全方眼ブルー – あぶらだこ
針がくるった海洋泡沫解くように揆測する方眼面は豆乳機体の抵抗素を注ぐ神経は倒れた半熟卵曇天ランタン持つ無言に街の河へこのまま行けば訃報をとらねば舐める舌平均棒翼
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